ファンディーノのメリットとデメリット|株式投資型クラウドファンディングの物差しへ

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 株式投資型クラウドファンディングはご存知でしょうか。詳しい解説は他の記事に任せるとして、この投資スキームは単なる投資商材以上の価値を生み出す可能性を持つ仕組みになり得るため、日本での定着が求められています。何より画期的なことは、一般投資家がベンチャー企業に小口投資ができて、ベンチャー企業はVCや銀行以外のところから融資を受けられることです。そんな株式投資型クラウドファンディングを扱うファンディーノのメリットとデメリットを見てみましょう。

FUNDINNOの概要について

 FUNDINNO(ファンディーノ)は2017年4月より本格的にサービス提供を開始した日本初の「株式投資型クラウドファンディングサービス」。2016年11月に国内初の「第一種少額電子募集取扱業者」として認可された「株式会社日本クラウドキャピタル」が運営しています。2019年2月に累計成約額17億円、同年12月には27億円を突破。2020年1月時点の公式サイトによると登録ユーザー数は21,000人を超えており、株式投資型クラウドファンディングのプラットフォームとして国内NO.1の実績を誇ります。

FUNDINNOのメリット

未上場株式に少額から投資可能

 株式投資型クラウドファンディングは、非上場株式を発行してWeb上で投資家から資金を集める仕組み。FUNDINNOでは対象企業ごとに複数の投資コースを用意しており、1口10万円程度から投資可能です。また、さまざまな業種の将来性のある有望なベンチャー企業に投資できるのも魅力のひとつ。投資先企業が大きく成長すれば、少額投資で大きなリターンを得られます。

エンジェル税制で優遇措置を受けられる

 エンジェル税制とは、個人投資家がベンチャー企業へ投資した際に受けられる所得税の優遇制度です。投資先企業のすべてに適用されるわけでありませんが、対象となる企業に投資すれば金額に応じて総所得金額や株式譲渡益から所得を控除できます。ただし、エンジェル税制の適用を受ける際には、資本金額や従業員数などの企業要件や個人投資家要件が定められているため注意してください。

プロの投資家も参加する魅力的な案件が多い

 FUNDINNOでは、金融商品取引法に基づいた厳しい審査を通過した案件のみ開示している信頼性の高さから、多くのプロ投資家も参加しています。企業に対するニーズ・市場トレンド・革新性・独自性などの多項目について、公認会計士・弁護士・税理士などで構成される有識者チームが分析して個別に精査。全員一致で通過できる厳しい審査体制により、将来性のある魅力的なベンチャー企業への支援を可能にしています。また、資金調後の企業へのフォロー体制も万全です。事業計画の作成をはじめ、実績管理のサポートや追加資金調達の提案などを実施しているほか、ビジネスマッチング・エグゼクティブ人材・技術者の紹介など、フォロー項目は多岐にわたります。

状況報告を定期的に受け取れる

 FUNDINNOを運営する日本クラウドキャピタルでは、投資家が投資先企業から事業の進捗状況などを直接受け取れるシステムを構築しています。投資先企業へ対しては、財務状況や事業の進捗状況などの情報発信を株主へ定期的に行うようサポートしており、株式保有後も安心して投資先企業の成長や事業の進捗状況を見守ることが可能です。また、投資家登録した方に対して、新しい案件の会社情報・スケジュール・サービス・優位性・メディア掲載実績などをメールで知らせてくれる便利なサービスも実施しており、タイミングを逃すことなく効率的な投資を実現します。

FUNDINNOのデメリット

1年間の投資額に上限がある

FUNDINNOに限らず株式型クラウドファンディングでは、一つの企業に対して1年間に投資できる金額の上限は50万円までと定められています。リスクを負ってでも多額の投資を望む投資家においては、物足りなさを感じるのが現状です。しかしながら、世界ではベンチャー企業の資金調達手段としてクラウドファンディングが急拡大しています。日本の株式型クラウドファンディングはスタートとして間もないこともあり、今後多くの要望を受けて問題点が見直される可能性もあるでしょう。

 また、投資額を増やしたい場合には、1社のみならず複数の企業に投資する方法も活用できます。投資資金に余裕があれば、成長性や将来性を感じる企業をチェックして投資先を増やし、ポートフォリオを充実させることも可能です。

元本や配当の保証がない

 株式型クラウドファンディングは未上場企業への投資であり、当然ながら元本や配当の保証はありません。投資先企業の業績が上がらず財務状況に影響が出れば、株価が大きく変動して最悪の場合は倒産する可能性もあり、元本すべてを失うことも考えられます。しかしながら、元本が保証されないのは株式型クラウドファンディングに限ったことではありません。大企業への投資でさえ元本を失う可能性は十分あり、投資には常にリスクが伴うものなのです。

流動性が低い

FUNDINNOを含めた株式型クラウドファンディングが発行した店頭有価証券には、譲渡制限が設けられているため自由に売買できません。発行会社の承認を受ける必要があるほか、仮に売買を実行しても権利の移転が認められない可能性もあります。すなわち、流動性の低さから換金性に乏しく、売りたいときにスムーズに売れない可能性があるわけです。

したがって、株式型クラウドファンディングでベンチャー企業に投資する際は、当面換金する必要のない余裕資金で行うことが重要。投資先企業がエグジット(株式公開・IPO・M&Aなど)するまで、気長に待つスタンスで投資するのが望ましいでしょう。

記事のまとめ

 成長性・将来性が見込める魅力的なベンチャー企業へ投資できる株式型クラウドファンディングサービス「FUNDINNO」。ベンチャー企業がエグジットするまでは最大10数年要すると言われていますが、わずか1年半足らずでエグジットを成功させた企業がFUNDINNOから誕生しています。少額から投資できることもあり、今後も要注目の株式型クラウドファンディングサービスです。

Text by Kohei Takai

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