クラファン7846%達成、仏スタートアップが「日本のトイレ」開発 環境と健康重視

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 そのためモンタギュ氏は、電源不要で、現在あるトイレと便座を変えることなく簡単設置できるシステムを開発した。定価も119.9ユーロ(約1万5000円)と手ごろだ。同氏は昨年末、50件の注文を得ることを目標にクラウドファンディングサイトUluleでボキュを発表。12月14日からの1ヶ月半で集まった注文は3923件と目標の7846%となった。

◆健康・経済・環境ウィンウィンウィン
 ボキュのプロモーションビデオのなかで、モンタギュ氏が強調するのは、ボキュの健康面と、環境への配慮だ。すなわち、トイレットペーパーだけを用いるよりも衛生的で、尿路感染症や痔の予防になるということ。また、ボキュ使用により、年間1人あたり1万7088リットルの水が節約可能だということ。

 環境重視の姿勢は、同スタートアップの根幹でもある。モンタギュ氏は、リフォレスト・アクションと提携し、ボキュの注文1件につき1本の植樹を行うことを決めている。ボキュの製造地が中国であるため、輸送で消費することになるエネルギーコストを相殺するためだ。同氏はこれから3年で7万8943本の木を植えることを目標としている。

 とはいえ、ボキュのシステムは電気を使わないので、当然出てくるのは冷水だ。便座を温める機能もないので、快適さは日本のものには大きく劣るであろう。これが日本のトイレかと思われるのは少々心外だが、新型コロナをきっかけにフランスで「衛生的」という言葉の重みが増したことは素直に喜びたい。

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Text by 冠ゆき