野菜が恐くて食べられない人たち ラカノフォビアとは?

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◆克服方法はさまざま バーチャル・リアリティ利用も
 オプティミストマインズによると、ラカノフォビアの症状の軽減や克服には、下記のような方法がある。

・精神科の薬物療法
・マインドフルネス・ストレス低減療法(8週間のセラピー)
・瞑想(定期的に、長く続けることが重要)
・認知行動療法(野菜に対するネガティブな思考パターンをポジティブな思考に再構築していく)
・弁証法的行動療法(感情と行動を受け入れ、感情を調節するスキルなどを身につける)
・催眠術
・リラクゼーション(簡単な方法……深呼吸をすること)

 新しい方法としてはバーチャル・リアリティ(VR)も使われている。オランダのメンタルクリニックMalintisはVRを治療に取り入れており、約1年前、ラカノフォビアとフルクトフォビアを治療するためのバーチャルリアリティ・プログラムを開発した。このVRなら、香りや味なしで野菜や果物に慣れるための練習や学習ができる。

 ただし、これらの治療法が間違いなく効くわけではない。マークさん(38歳)も、子供の時から、お皿に野菜や果物があると気持ちが沈んでしまい(メンタルブロックになる)、食べることができない。マークさんはラカノフォビアとフルクトフォビアを克服しようと催眠療法を受けたが、効果は見られなかったという。(20ミヌーテン)

 先の心理学者ボルテン氏は「最終的には絶対に克服すると自分に言い聞かせ、この問題に少しずつ近づいていくことが大切だ」と言う。自分のことを考えてみると、ほんの少しでも嫌いな食べ物を口に入れるのは気が進まない。20年、30年と続けてきた野菜や果物を食べない生活を変えることはなかなか難しいかもしれない。心の問題は入り組んでいると改めて感じさせられる。

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Text by 岩澤 里美