ニューヨーク市、犬の糞も回収して堆肥へ 公園にコンポスト箱置きテスト

バッテリーパーク公園の犬糞コンポスト(筆者撮影)

◆犬の糞のリサイクルも世界の課題
 バッテリーパークシティ管理局では、1年間で約500キロの犬の糞を堆肥に変えているという。さらに2023年内には、市内のコンポスト管理拠点を拡大するとともに、もっと容量の大きいリサイクルボックスを各エリアの公園に正式導入することも計画している。

 ニューヨーク市当局は、この犬の糞の堆肥化というサステナブルな取り組みは、世界の都市が進める環境活動の成功事例の一つになると考えている。他都市の行政や企業から、犬の糞のリサイクル方法やコンポスト箱、堆肥化プロセスについての問い合わせも増えている。

※:コンポストとは、オーガニックごみ(有機物)を分解し、土壌肥料やクリーンエネルギーに変えること。野菜や果物の皮やかす、また庭の自然ごみなどを回収し、環境に無害な方法で再利用する。犬の糞コンポストに先駆け、生ごみ用オレンジ色コンポスト箱の配置の数は、すでにニューヨーク市内5区で増えており、2022年12月末現在で市内の170ヶ所にオレンジ箱が設置されている。

生ごみ用オレンジのコンポスト箱

在外ジャーナリスト協会会員 古市裕子取材
※本記事は在外ジャーナリスト協会の協力により作成しています。

Text by 古市裕子