日本のコロナの謎、ついに崩れる? 海外の見る日本の対策、今後のゆくえ

Eugene Hoshiko / AP Photo

 これまで感染者が少なく、何とか持ちこたえてきた日本の新型コロナウイルス対策だが、3月下旬から感染者が急増している。日本は検査数を絞ったクラスター叩きを戦略としてきたが、もう限界だという見方が海外では優勢だ。政府は感染拡大を受け緊急事態宣言で市民の外出や店舗などの営業自粛を求めているが、罰則つきの欧米式ロックダウンではないため、効果に疑問の声が出ている。

◆感染が抑えられてきた日本 いまは危険水域に
 海外メディアは、日本は感染の第一波の悪化を何とか回避してきたという見方だ。もっとも明白な理由は指摘されておらず、さまざまな憶測が飛び交っていた。米ABCは、予定通りの五輪開催のために、政府が数字を抑えようとしていたという噂を紹介している。米ウェブ誌『Vox』は、政府が肺炎患者に十分なコロナウイルス検査をしていない可能性もあると指摘。一方で、日本はもともと挨拶としての握手やハグ、キスなどが少ない文化だったこと、マスクの着用が浸透していたこと、早めに大型イベントの自粛や学校休校などの社会的隔離措置が取られたことなどが功を奏したとも見ている。こういった日本独特の理由が感染を遅らせたという認識が海外メディアには共通だ。

 しかし、今後の感染拡大は回避できないという見方が圧倒的だ。海外の見方は、ディプロマット誌によるアジアの国別新型コロナウイルス感染の概要をまとめた記事に集約されている。これによれば、3月中旬までは五輪開催を議論できるほど感染は抑えられてきたが、以後東京の感染者が増加。ロックダウンの遅れによって起きた海外の悲惨な状況を目にしていたにもかかわらず、政府は企業や国民に対して活動の自粛程度しか求めなかった。4月7日に緊急事態宣言が出されたが、相変わらず自粛の域を出ず、ロックダウンと呼ぶには不十分なものだった。その一方で、検査数は限定され、公式の感染者数をはるかに上回る感染者がおそらくいるのではという見方が広がった。いまや感染は急増しており、欧米の後を追うのではないかいうことだ。

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Text by 山川 真智子

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