米誌「最高の国」ランキングで日本が2位浮上 日本人特有の「自虐性」も浮き彫りに

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◆日本人特有の自虐性
 5位から2位へのランクアップは異例で、USニューズ&ワールド・レポートは「2019年のベスト・カントリー・ランキングの勝者を1つだけ決めるのなら、多くの人は日本だと言うだろう」とまとめている。同ランキングは、「その国を他国の人がどう見ているか」ということを数値化したものであり、2位へのステップアップは、日本が対外的に高いブランド力を作り上げた結果だと言える。

 一方で、USニューズ&ワールド・レポートは、日本人自身は自国を低く評価しており、「国内的なブランド力は非常に弱い」としている。「我々のデータでは、日本国民は、その他の世界の人々よりもずっとネガティブに、悲観的に自国を捉えている。さまざまな面で、日本国民は自国を世界が思っているよりも生産性が低く、不安定で、文化的に重要ではないと見ている」と同誌は書く。反対に、日本以外のほとんどの国は、他国民よりも自分たちをポジティブに見ているという。

 この日本特有の「自虐性」は、謙遜を尊ぶ文化や、第2次世界大戦の敗戦国だという歴史的な影響、バブル崩壊後の経済の停滞などによるものかもしれない。ともあれ、USニューズ&ワールド・レポートは、それが日本に良い影響を与えることはないと主張する。自国民の評価が高ければ国民が外国人との交流の場で自国をPRする良いアンバサダーになるが、日本人のように自信がない国民は、自国の悪い面を伝える「逆PR」をしかねないという発想だ。そのため国内的なブランド力は対外的なブランド力同様、経済的にも文化的にも重要だ、と同誌は言う。

                                                                                                                 

◆移民受け入れで今後のランキングは?
 自国民の低評価とは裏腹に、ほかの最新の海外の調査でも、日本は上位に立っている。パリに本部があるグローバル・マーケティング・リサーチ会社、イプソスの「アンホルト国家ブランド指数(NBI)」でも、2位(前年4位)に躍進。英ブランド・ファイナンスのランキングでは、「価値の高いブランド」で5位に入っている。

 世界からの評価が高まる一方で、日本には直近の課題も多い。まずは、現代日本の国体の根幹部分に関わってくる日米関係だ。アジアでの影響力が弱まりつつあり、中国との貿易戦争の先行きが不透明なアメリカとの同盟関係は今、見直しを迫られていると、USニューズ&ワールド・レポートは識者の見解を交えて論じている。今春の天皇の退位と2020年東京オリンピックの成否も、「日本ブランド」に大きな影響を与えるかもしれない。

 移民の受け入れ拡大も間近に迫っている。「我々は多くの外国人がいる環境に慣れていない。予想される社会問題、彼らが社会に溶け込む方法、それらすべてに対処しなければならない」と、東京大学公共政策大学院の高原明生教授は、同誌に語っている。外から日本を良く見ている外国人が大勢日本で生活するようになったとき、「隣の芝生は青い」を地で行くようにランキングを下げるようなことは避けたいものだ。

Text by 内村 浩介

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