米誌「最高の国」ランキングで日本が2位浮上 日本人特有の「自虐性」も浮き彫りに

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 世界からの評価が高まる一方で、日本には直近の課題も多い。まずは、現代日本の国体の根幹部分に関わってくる日米関係だ。アジアでの影響力が弱まりつつあり、中国との貿易戦争の先行きが不透明なアメリカとの同盟関係は今、見直しを迫られていると、USニューズ&ワールド・レポートは識者の見解を交えて論じている。今春の天皇の退位と2020年東京オリンピックの成否も、「日本ブランド」に大きな影響を与えるかもしれない。

 移民の受け入れ拡大も間近に迫っている。「我々は多くの外国人がいる環境に慣れていない。予想される社会問題、彼らが社会に溶け込む方法、それらすべてに対処しなければならない」と、東京大学公共政策大学院の高原明生教授は、同誌に語っている。外から日本を良く見ている外国人が大勢日本で生活するようになったとき、「隣の芝生は青い」を地で行くようにランキングを下げるようなことは避けたいものだ。

Text by 内村 浩介