欧米で人気「重い掛け布団」の効果は? 試す前に知っておきたいこと

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 ストレスや不安などを抱えていると、布団に入ってもなかなか寝付けないことがある。このような状態に苦しんでいるなら、あえて重たく作られた掛け布団を使うことで、眠りが改善するかもしれない。欧米では、「ウェイテッド・ブランケット」あるいは「加重ブランケット」と呼ばれる商品の需要が伸びている。

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◆圧力による刺激でリラックス
 ウェイテッド・ブランケットとは、安眠効果を生むために意図的に重く作られた掛け布団のことだ。米ヘルス・ライン誌はそのメカニズムについて、ちょうど抱きしめられると安心感を覚えるのと同じだと説明している。ハグされたり抱き上げられたりすると、安心感を覚える。これは、圧力による刺激を受けることで、神経系がリラックスするようにできているためだ。ウェイテッド・ブランケットは重みによってこの刺激を再現し、睡眠前と睡眠中の不安を軽減すると考えられている。

 重さは2キロ強から10キロ超までとさまざまだ。通常の掛け布団とは作りが異なり、粒状のプラスチックやガラスでできたビーズなどを詰めることで、あえて重量感を持たせている。米医療センターのクリーブランド・クリニック(2021年1月25日)は、「重めに作られた掛け布団というアイデアは少々独特なようにも聞こえるが、不安を和らげ睡眠の促進が期待できるということで一大ブームになっている」と説明する。効果に関する医学的な研究はまだ数が出揃っていないものの、いくつかの研究では6割程度の人が不安感の軽減を実感しているという。

◆効果的な重さは
 さまざまな重さのウェイテッド・ブランケットが市販されているが、どのように選べばよいのだろうか? ヘルス・ライン誌は、体重に応じて適正なものを選ぶよう勧めている。基本的には自分の体重の5%から10%程度の重みのものを使うとよいようだ。大人の場合は比較的重めのものを使うことができ、多くの場合は5〜13キロ前後のものが最適となる。子供(体重9〜32キロ程度)の場合は1.4〜3.6キロ、高齢者の場合は2.3〜3.6キロなど、軽めのものが望ましいという。

 米スリープ・ファウンデーション誌(2021年4月29日)は、体重の10%程度の重さを目安として、好みに合った商品を探すよう勧めている。メーカーによっては子供用や旅行用などのバリエーションを用意しているところもあるようだ。価格は1〜3万円ほどで入手でき、高価なものは耐久性や通気性などに優れたものがあるという。「ウェイテッド・ブランケットはあらゆる人々の睡眠に効果がある可能性がある」と同誌は述べ、ストレスを抱えた通常の人々に加え、とくに不安症やうつ、双極性障害やADHDといった人々の不眠の軽減に効果的だとしている。

◆疾患がある場合は注意を
 一般的に眠りの改善効果が期待できるウェイテッド・ブランケットだが、いくつか気をつけたいポイントがある。スリープ・ファウンデーション誌はメリットを紹介したうえで、メーカーの謳い文句を鵜呑みにするのではなく、医師に相談するなど数ある睡眠改善のアプローチの一環として使うべきだとも注意を促している。また、特定の疾病をもつ人々はウェイテッド・ブランケットの使用を避けるべきだ。同誌は、低血圧と2型糖尿病の場合は使用前に医師に相談するようアドバイスしている。

 ヘルス・ライン誌は、睡眠時無呼吸症候群と喘息の場合も適していない可能性があるとしている。身体を締めつけるように感じられることがあるため、閉所恐怖症の場合も逆にリラックスできない結果となりがちのようだ。

 このような疾患に該当しない場合は、ウェイテッド・ブランケットを試すことで就寝前の不安が改善するかもしれない。軽さを追求した掛け布団も多いなか、あえて重みで安らぎを得るというのは興味深いアイデアだ。

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Text by 青葉やまと