「くっつかない米」好きだったフランス人、おにぎりのおいしさに目覚めた?

Ladanifer / Shutterstock.com

◆国外にも広がるおにぎり人気
 おにぎり人気は日本にとどまらず、海外にも広がっている。2013年に結成された一般社団法人おにぎり協会には、アメリカをはじめ海外での出店について多くの相談があるという。

 フランスでも、2016年に最初のおにぎり専門スタートアップのオリゾン・デ・メが誕生し、「SO’NiGiRi」という商品名でおにぎり販売を開始した。同社創業のきっかけは、日本旅行でのおにぎりとの出会いだったという。

 SO’NiGiRiのフレーバーは「照り焼きサーモン」「スパイシーなアボカドとかにかま」「ツナわさびマヨネーズ」「アボカドワカモレ柚子風味」「枝豆卵マヨネーズ」などだ。100%日本風の味と言えるか疑問だが、外観はいずれも海苔で覆われた三角形で、日本のコンビニおむすびそのものだ。現在SO’NiGiRiは、複数の大手スーパーなどで販売されている。

◆持ち帰り軽食として販売
 筆者もつい先日、パリのシャルル・ドゴール空港の軽食販売コーナーに、サンドイッチやサラダとともにおにぎりが並んでいるのを目撃したばかりだ。こちらのブランドは「Shaki Shaki」。同じく日本旅行でおにぎりと出会った3人が立ち上げた会社で、スーパーなどにおにぎりやそのほかの持ち帰り軽食を卸している。こちらもフレーバーは「スパイシーなツナマヨ」「サーモンとクリームチーズ」「照り焼きチキン」「胡麻アボカド」「ツナアボカド」などで、伝統的なおにぎりとは微妙に異なる。ちなみに空港で売っていたおにぎりの値段は1つ3.9ユーロ(約630円)だった。

Text by 冠ゆき