「スバルはいい点に気づいた」フォレスター ウィルダネス、オフロード特化型展開を米誌支持

スバル フォレスター ウィルダネス|スバル

◆急斜面でも擦りにくく
 オフロードでの活躍の場を広げているもうひとつの改良点が、斜路走破角の拡大だ。アプローチ、ランプブレークオーバー、デパーチャアングルは、それぞれ23.5、21.0、25.4度となった。標準のフォレスターよりも0.8度から3.5度ほど余裕をもった設計だ。モーター・トレンド誌は、「あらゆるスバル車のなかで総合的にベストなオフロード・アングル」だと評価する。ただしライバル各社のモデルと比べると、やや中途半端な数字ではある。ボディ下部を保護したい場合、オプションのスキッドプレートに投資するのも良いのではないか、とも同誌は提言している。

 牽引力を売りにするフォレスター ウィルダネスだが、もうひとつの弱点として、エンジンが2.5リットル水平対向4気筒となっている。アウトバック ウィルダネスのように2.4リットルターボが用意されていれば、より強力なアピールポイントとなっていたことだろう。ただしカー&ドライバー誌は、「とはいえ、森の木立を抜ける今回のドライブ中に深刻なパワー不足を感じたことはなく、街乗りでも十分妥当に感じられた」と述べ、実用性を大きく損なうものではないと判断しているようだ。

◆アウトドア派の頼れる相棒に
 スバルの調査によると、通常のフォレスターのオーナーのうちオフロード走行に駆り出すのは、わずか16%ほどにすぎないという。悪路をものともしないスバル フォレスター ウィルダネスは、平均的なドライバーよりもさらにアウトドア志向のユーザーたちを引きつけそうだ。一例として、ルーフレールには走行時で最大約100キロの荷物を積載可能となっている。カー&ドライバー誌は、3人分のテントを積んでキャンプに向かうのにも十分なキャパシティだと表現している。

 フォレスター ウィルダネスのベース価格は3万3945ドル(約385万円)で、この12月にアメリカで発売となる。パワートレインは1種類のみで、2.5リットル水平対向4気筒DOHC直噴エンジンとCVTの組み合わせとなる。

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Text by 青葉やまと