いまこそ求められる日中対話 米中対立激化を見据える
◆リスクを低減させるためにも必要な日中対話
台湾情勢でこれまでになく緊張が高まる現在、リスクを低減させるためにも日中対話の継続は極めて重要になる。
筆者は日中対話の重要性は今後さらに増すと考える。米中という二大国がすでに不可逆的に競争、対立という構図から抜け出せない状況にあり、しかもそれが中長期的に続く可能性が濃厚で、いつか偶発的な衝突が発生して事態がエスカレートする可能性も排除できないからだ。そうなれば、台湾情勢のように、日本は米中対立の最前線で政治的、経済的に大きな影響を受けることになる。今後その可能性が高まることが考えられるならば、いまのうちから日中間の危機管理ホットラインを設置するなど対話や政策共有をしておくことが極めて重要になる。
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