ロシアのカラシニコフ社が「自爆ドローン」発表 イスラエルは背負える小型を開発

Julian Herzog / Wikimedia Commons

 ロシアとイスラエルが、新たな「自爆ドローン」を相次いで発表した。通称「自爆ドローン」または「カミカゼ・ドローン」と呼ばれる徘徊型無人兵器は、近年、攻撃精度が高いうえに低コストであることから、小国の軍隊や反政府武装勢力でも運用されている。先月には、イエメンの空軍基地での記念式典に向けて自爆ドローン攻撃があり、暫定政権側の兵士6人が死亡した。アメリカ、中国も独自に自爆ドローンを開発中で、近い将来、戦争の無人化がさらに加速しそうだ。

◆敵上空で徘徊して獲物を見つけ、襲いかかる
 自爆ドローンは、目標に向かって一直線に向かう誘導ミサイルと違い、敵地上空を低速で飛び回り、目標を発見・捕捉した後に一気に目標に向かい、衝突・爆発する。目標の探索はオペレーターに転送されるビデオ映像を用いて行う。事前に正確な位置を把握しきれない目標や、移動中の車両なども高い命中精度で攻撃できる。偵察活動への転用も可能だ。

                                                                                                                 

 爆薬を積んで敵に突っ込むことから、カミカゼ・ドローンとも言われる。巡航ミサイルと違う点は、低速で敵地上空を旋回飛行(徘徊)できることだ。ミサイルよりも安価なこともあり、軍事衛星や大規模な情報機関を持たない反政府武装組織など、小規模な軍事組織が好んで運用する傾向にある。

 実際の使用例としては、アルメニアとアゼルバイジャンの領土紛争が続くナゴルノ・カラバフ共和国で、アルメニア軍側の輸送トラックを攻撃した2016年4月の事例が有名だ。イスラエル製の自爆ドローン「ハロップ」が移動するトラックを捕捉し、攻撃の瞬間を狙ってゆっくりと旋回した後、一気に突っ込んでいった。この結果、7人の兵士が反撃の間もなく死亡した。直近の例では、イエメンの空軍基地で行われていた暫定政権側の式典に自爆ドローン攻撃が行われた際の映像が、AFPによって配信されている。

Text by 内村 浩介