総額60億ドル?ネットで「マネーロンダリング」する時代

 米検察当局は28日、犯罪収益のマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で、インターネット決済サービス「リバティー・リザーブ」と同社の幹部7人を起訴したと発表した。創立者のアーサー・バドフスキ容疑者を含む5人は先週末逮捕されていた。
 起訴状によると、同社はクレジットカード詐欺、ハッキング、児童ポルノ、麻薬取引など「地下犯罪組織向けの銀行」として機能していたという。過去7年にわたり、5500万回の取引を通じて60億ドルの資金洗浄に関与したとされている。
 米国税局犯罪捜査部門トップは「マネーロンダリングのサイバー時代の到来の前触れだ」と語った。
 海外各紙は、歴史上最大のマネーロンダリング事件として注目した。

【犯罪助長の検証システム】
 リバティー・リザーブの口座開設には名前と住所と誕生日だけでよく、身分証明書の提示は必要なかった。実質必要なのはメールアドレスのみで、起訴状には「口座は架空または匿名の身元情報を使って簡単に開設できる」と書かれていた。
 アカウント名には「ロシアハッカー」など露骨なものもあったという。

【米連邦当局の懸念】
 今回、米財務省は初めて、仮想通貨に対して米愛国者法(反テロ法)に定められた権限を行使し、リバティー・リザーブを実質的に米国の金融システムから締め出した。他国でも同社と取引のある銀行は、米国の銀行との取引ができなくなる。
 「ペイパルがクリック決裁でオンラインショッピングに革命を起こしたように、リバティー・リザーブは犯罪者にとって金融取引する際の便利な方法をつくろうとした」という法執行当局者のコメントをニューヨーク・タイムズ紙は掲載した。

【注目される仮想通貨】
 リバティー・リザーブの顧客のほとんどが犯罪目的だったというが、正規の取引にも使われていた。
 実際ビジネス上で仮想通貨の認知度は高まっており、その例としてウォール・ストリート・ジャーナル紙は「ビットコイン」を挙げた。ビットコインは2009年につくられた電子マネーで、ベンチャー投資家らから注目を集めている。
 「金融セクターはもはや世界の資本移動の専売特許を持たない」というセキュリティーベンダー「トレンドマイクロ」副社長のコメントをニューヨーク・タイムズ紙は掲載した。

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Text by NewSphere 編集部