飲食店・電車などに接種証明が必要に フランス、ワクチン促進を強化

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 フランスのマクロン大統領は12日20時の演説で、デルタ株による第4波到来を避けるため、ワクチン接種キャンペーンをさらに強化する意思を示した。

 冒頭マクロン大統領自身が語ったように、これまで最大3万5千人を記録した一日の新規感染者は、ここのところ2000人以下に抑えられていた。だが、デルタ株の増加を受け、徐々に再拡大。実効再生産数は再び1を上回り、このままでは、新規感染者は月末には1万人を超えるとも見積もられていた。7月12日のスピーチは、そういう状況下で行われたものだ。

◆医療従事者らへのワクチン接種義務化
 スピーチ内でいくつか示された措置のうち、特筆すべき最初の点は、「病院、医院、老人ホーム、身体障害者施設で働く人々と、施設あるいは在宅で、老人や身体の弱い人とコンタクトのある仕事をする人々」へのワクチン接種義務化だ。つまり、医療従事者だけでなく、それ以外の病院や病人、老人とコンタクトのある人々すべてが対象となる。9月15日の時点で、まだワクチンの接種が完了していない場合、「仕事を続けることはできず、報酬も得ることができない」という厳しいものだ。(フランス・アンフォ、7/12)

Text by 冠ゆき