2020年大統領選、トランプ氏に対抗する民主党候補は?

Jeff Roberson / AP Photo

 2018年11月6日に実施された米中間選挙で、民主党は上院でこそ過半数の議席の獲得を共和党に阻まれたものの、下院では195議席から235議席(12月12日現在)に議席数を躍進させ大勝利を収め、2020年の大統領選を含む総選挙に向け期待が大きくなっている。しかし民主党は今も党をまとめるカリスマ性のあるリーダーを欠いたまま、方向性が1つに定まらない状況である。そんな同党から今、誰が2020年の大統領選出馬に意欲を示しているのかを検証してみた。

◆有力候補の人気政治家4人
・ジョー・バイデン前副大統領
 現在のところ民主党の最有力候補は、最も知名度が高くバランス感のあるジョー(ジョセフ)・バイデン前副大統領(76)といえる。バイデン氏自身は出馬の意向を匂わせてはいるもののまだ明確には示していない。バイデン氏はCBSニュースによる10月18日付インタビューで、「私が出馬するかどうかは世論調査結果ではなく、私の家族や亡くなった息子との関係や、私が残りの人生をどう過ごしたいかという私的な決断によるものだ」と述べた。また、同インタビューでは今年76歳になった自身の年齢が「根拠のある問題だ」として、有権者が自分のスタミナや健康状態を気にすることはもっともだと語っている。

 またバイデン氏は12月3日モンタナ州のモンタナ大学で講演。翌4日付CNNの報道によると、「皆さんに対して正直に話そう。私は、自分がこの国で最も大統領としてふさわしい人間だと思う」「私が、そして他の誰が出馬するとしても、(トランプ大統領に)勝つことを確実にするため首の骨を折るような努力をする。(トランプ氏を)あと4年間(大統領として)在職させておけない」と述べ、大統領選への意欲を覗かせたが、「次の2ヶ月で決断を下す」と話しており、今のところ出馬すると明言はしていない。

・バーニー・サンダース上院議員
 2016年の民主党予備選でヒラリー・クリントン元国務長官と争い敗北したものの、バーモント州選出のバーニー・サンダース上院議員(77)にカリスマ的な魅力を見出す有権者は今も多い。社会主義者のサンダース議員はトランプ氏とは対極にいるともいえる政治家だ。厳密に言えばサンダース氏は「無所属(Independent)」であるため民主党員ではないが、2016年大統領選予備選の際は民主党候補として出馬した。無所属のまま出馬した場合は民主党候補と票が割れてトランプ氏有利となる可能性が高いため、その可能性は低いと思われる。

                                                                                                                 

 米政治サイト『The Hill』によると、サンダース氏は11月26日、自身が2020年の大統領選に出馬する可能性について「私がトランプを打ち負かせる最強の候補者である場合は多分出馬するだろう」と述べている。しかし、バイデン氏よりさらに高齢である77歳という年齢がネックになるのは間違いない。また、サンダース氏の支援者以外の一般アメリカ人が社会主義者をどこまで受け入れるかも疑問だ。

・エリザベス・ウォーレン上院議員
 マサチューセッツ州選出のベテラン女性議員、エリザベス・ウォーレン上院議員(69)は、最近の言動から大統領選出馬の可能性を考え、足場を固めていることが伺える。しかし、自分にネイティブアメリカン(アメリカ先住民)の血が流れていると主張するウォーレン議員をあざ笑ったトランプ氏との騒動の果てにDNA鑑定まで行ったことで、同議員がトランプ氏の発言に踊らされていると見る人も多い。
 
 ウォーレン議員の地元紙ボストン・ヘラルド編集室は12月7日付のエディトリアル記事で、同議員が「2016年(の大統領選)に出馬のチャンスを逃がした」として、2020年の大統領選に出馬すべきではないと述べている。

・カマラ・ハリス上院議員
 元カリフォルニア州司法長官で同州選出のカマラ・ハリス上院議員(54)は「反トランプ」を前面に打ち出す人気の政治家だ。ハリス議員は2020年の大統領選に向け、民主党予備選に出馬する公算が高いと見られている。米政治サイト『ポリティコ』の10月16日付記事によると、ハリス上院議員のチームは着々と出馬準備を進めているという。しかし、ハリス氏は上院議員としてはまだ一期目の新人政治家であり、勢いはあるが政治経験の面から見るとほかの政治家より不利と言えそうだ。
 
 今月1日、米ニュース局MSNBCの番組に出演したハリス氏は、「(大統領選出馬は)とてもシリアスな決断だ」「(年末の)ホリデー期間中に、家族とともに決断を下す」と話している。

Text by 相馬佳

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