サプリ全般の危険性について注意喚起、仏メディア 紅麹問題

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◆フランス食品安全庁は2014年に勧告
 フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、フランスにおける紅麹栄養補助食品の副作用についての調査を2014年に発表し、2009年以降確認された30件の副作用を分析した。またイタリアの保健当局も重篤な例を含む38件の副作用例を報告している。

 これらの調査結果を受け、ANSESは2014年にすべての消費者に対し「紅麹」をベースにした製品を摂取するときは、事前に医者に相談するよう勧告を出した。

◆手に入りやすい栄養補助食品
 今回の小林製薬の問題を受けて、フランスメディアは「サプリには本当に注意が必要」などと報じた。フランスでも栄養補助食品に関する規制は医薬品と比べずっと緩く、ネットや薬局で簡単に入手できるという背景があるからだ。

 ル・ポワン誌は2023年の時点で、紅麹のリスクを取り上げ、医薬品よりも天然由来の成分である健康補助食品を選ぶ人がいることに注意を喚起している。

 実際、医師の処方による医薬品であれば、ほかの薬剤との相互作用などもコントロールできるが、栄養補助食品はそうはいかない。紅麹のように薬品とほぼ同じ成分を含む栄養補助食品の場合は過剰摂取にも注意が必要だが、素人には判断が難しい。

Text by 冠ゆき