世界の教育体制ランキング、首位イギリス 日本11位 米調査

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♦︎ランクづけの基準とは?
 スコアを評価するにあたりCEOワールド誌は、既存の情報ソースと独自調査の両方を活用した。既存の情報源としては、英エコノミスト誌の調査部門、スイスの世界経済フォーラム、OECD、米ニューズ&ワールド・レポート誌など、世界の著名な16の組織が発表する情報からデータを収集した。これらに加えて直接のアンケート調査として、大学生、企業経営者、教師、大学教授など、20万人近くの個人から意見を収集している。アンケートでは調査対象となった各国の教育について16の項目別に、最低の1から最高の100点、あるいは「わからない」のなかから回答する形式だ。

 こうして導き出されたデータは、前述のとおり「質」と「機会」の指標に落とし込まれた。質の指標は9つのデータ項目を均等に重みづけしたうえで、100点満点となるよう標準化したものだ。9つのデータ項目は、「公共教育」「大学への出席の意思」「研究機関の数」「大学の基金と寄付」「専門分野の知見」「業界とのコネクション」「学術教育の職業上の有効性」「教育機関の研究成果」「各種国際ランキングにおける高等教育機関の成績」となっている。

 機会の指標も同様の手法で集計された。こちらは7項目のデータから構成され、「成人識字率」「卒業率」「(一定の年齢集団における)小学校を出ている割合」「同・中学校」「同・高校」「同・大学」「GDPに占める教育への政府支出額」となっている。

♦︎スコアだけでは語れない魅力も
 こうした評価の結果、最も教育体制の整った国にイギリスが選出された。イギリスは世界の留学生のあいだでも有力な留学先候補になっており、アメリカに次ぐ人気を誇る。ケンブリッジやオックスフォードなど、世界有数の大学を擁するため、イギリスの大学全般に対する信頼は厚い。CEOワールド誌は、イギリスの大学で学位を修めれば、世界中の企業への就職で有利に働くと見ている。

 教育の質が高いだけでなく、生活環境の良さも学生の呼び水となっているようだ。歴史あるイギリスには多様な文化が根づくほか、交通の便の良さ、ウィンブルドンなどの国際的なスポーツイベント、プロムスなどの音楽祭も若い学生にアピールしている。

 2位以下の国々も、それぞれ固有の魅力を備える。CEOワールド誌は、2位アメリカは研究に力を入れている教育機関が多いほか、英語学習に向いていると述べる。3位オーストラリアは英語圏としては生活費が比較的手ごろなこと、4位オランダは近代的な教育手法が導入されていること、そして5位スウェーデンは学業成績よりもチームプレイを重視していることなど、一概にランキングの順位だけでは語れない個性を各国の教育制度は備えているようだ。

Text by 青葉やまと

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