仏のマスク狂騒曲 政府の「不要」「不足しない」崩れ、国民大混乱

Gonzalo Fuentes / Pool via AP

 3月17日の外出制限令施行以来、マスクに対するフランス人の認識はどう変わったか。マスクに関する政府の見解は、国民の不信感を呼ぶ一方である。

◆露呈したマスク不足
 新型コロナウイルスの感染が広がり始めて以来、フランス政府はWHOの見解を根拠に非感染者のマスク着用には何の意味もないという立場を取ってきた。当時厚生相であったアニエス・ビュザンは1月26日、「Covid-19感染がフランス領土に及ぶことがあっても、マスク不足にはならない」と断言している(公共ラジオ局フランス・アンテール、3月23日)。

 ところが1ヶ月余りのちの3月3日、マクロン大統領は「国内のすべてのマスクの在庫と生産を徴収する。これらは国から医療従事者と新型コロナウイルス感染者に配る」とツイート。続く13日、フィリップ首相が5月31日まで有効な政令を発した

 3月17日に外出制限令が施行されてからは、マスク不足が徐々に露呈。政府備蓄マスク数は、実に過去10年で17億枚から1億1700万枚まで減っていた事実が判明する。その間にいったい何があったのか?

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Text by 冠ゆき

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