英ヘンリー王子夫妻を追い込んだのは? 主要王族から「引退」を発表

Frank Augstein / AP Photo

◆家族の不和? 経済的独立も微妙
 しかし、二人の決断の問題点を指摘する声もある。夫妻は今年のクリスマス時期も公務を休みカナダに滞在しており、ほかの王族との違いも報じられることが多かった。BBC王室担当編集委員ジョニー・ダイモンド氏は、夫妻とほかの王族の間に不和があると見ている。

 CNNによれば、この発表の後、バッキンガム宮殿には深い失望のムードが漂い、ほかの王族の気持ちも傷ついたということだ。バッキンガム宮殿は、ヘンリー王子夫妻の発表の数時間後に声明を発表。夫妻との話し合いは初期の段階にあり、別のアプローチを取りたいという二人の希望は理解するが、対応に時間がかかる複雑な問題が存在すると述べている。

 CNNは、夫妻は体制から身を引くが、家族的要素や、女王を支えるという自分たちが好むところだけに参加するのだろうと指摘する。王族には公金が使われているのに十分に一般大衆の前に現れない、としばしば批判があるが、夫妻の態度は「わかったよ、もう出ていく」と言っているのと同じだと主張。王室の主要な役割から距離を置くということは、メディアに王族としての活動を取材させることを許すロイヤル・ロタ(Royal Rota)制度をも回避するということだとしている。

 経済的に独立するという意向に関しても疑問の声がある。ヘンリー王子には資産が、メーガン妃には女優時代の報酬があるが、今後王室から離れて仕事を得るのは困難だとBBCのダイモンド氏は見ている。本人たちが主要メンバーではなくなったと主張しても、彼らは王室ブランドを利用していると見られ、利益相反についてのさまざまな問題が出てくるとしている。

◆ソーシャルメディアも過熱、ジョークのネタに
 今回のニュースはソーシャルメディアでも話題になっており、さまざまなコメントが飛び交っている。米ビジネス誌ファスト・カンパニーによれば、イギリスのEU離脱に引っ掛けて「メグジット?」というジョークが広がっているそうだ。さらに、ネットフリックスの人気王室ドラマ「ザ・クラウン」のファンからは「シーズン9が面白くなりそうだ」「シーズン12がえらいことになるかも」という気の早いコメントも出ている。

 メーガン妃の故郷アメリカからは、「メーガンがヘンリーを働かせることになった。素晴らしい」「最高の強奪だ。女性が王子様を奪ってきた」など歓迎のコメントがあった。さらには、「30代後半なのに、経済的に独立すると言っただけで世界から畏敬の念を抱かれるの、想像してみて」というコメントも見られた。

Text by 山川 真智子

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