ツイッター、インスタ、TikTok…睡眠に最も悪影響のアプリは? 米誌が調査

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 忙しい日々が続くと、ついつい睡眠時間を削ってストレスを発散したくなってしまう。たとえば寝る前に延々と動画を観たり、携帯を触ったりといった具合だ。わかっていても止められないこうした行動は、入眠直前に満足感を回復しようとする「リベンジ夜更かし」と呼ばれており、良質な睡眠の大敵だ。なかでも特定のアプリに没頭すると、睡眠の質が乱れることがわかってきた。

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◆10アプリ中、影響が大きかったのはTikTok
 睡眠情報を提供している米スリープ・ジャンキー誌(2021年12月17日)は、人気のソーシャル・メディア・アプリ(SNSアプリ)各種について、睡眠への影響を調査した。調査参加者に就寝前の1時間に指定のアプリを使うよう求め、その後の眠りの状態をスマートウォッチを使って調べている。

 結果、いずれのアプリも睡眠時間に占めるレム睡眠の割合を低下させる悪影響があり、眠りに就くまでの時間も長くなることが判明したという。調査対象のなかで、最も眠りへの影響が大きかったのはTikTokだった。寝る前にこのアプリを使用したユーザーは、レム睡眠の割合が平均で14%にまで低下しており、これは通常時の23%と比較して非常に低い。入眠に要する時間も長く、眠りに落ちるまでに1時間7分を要した。その他のSNSアプリについても、以下のようにそれぞれ睡眠への影響が確認されている。

TikTok……14% / 1時間7分(レム睡眠の割合 / 入眠までの時間)
Instagram……15.5% / 58分
Snapchat……16% / 56分
Twitter……18% / 50分
Facebook……19.5% / 45分
Pinterest……19.5% / 38分
YouTube……19.5% / 32分
WhatsApp……21% / 34分
Reddit……21.5% / 35分
Tumblr……21.5% / 39分
通常時(電子機器を使わなかった場合)……23% / 25分

◆興奮作用とブルーライトが眠りを妨害
 こうしたアプリが睡眠に影響してしまう理由について、スリープ・ジャンキー誌は2つの原因を挙げている。1つ目は興奮作用だ。TikTokやそのほかソーシャル・メディアに分類されるアプリは、興奮ホルモンであるアドレナリンとドーパミンの放出を促進することがある。幸福感を感じられる反面、眠る直前にアドレナリンとドーパミンに晒されることは、熟睡を妨げる要因となってしまう。

 2つ目の要因はブルーライトであり、こちらはSNSアプリに限らない一般的な問題だ。スマホやパソコンなどの画面は青系の波長を多く含むブルーライトを放出し、脳に刺激を与える。ブルーライトには睡眠ホルモンのメラトニンの分泌を抑制する作用があるため、疲労感の増大とレム睡眠時間の減少を招き、ゆくゆくは心身の健康をむしばむ可能性がある。このような影響から同誌は、寝る2時間前までにスマホの使用を止めるようアドバイスしている。

◆アプリに限らず、寝る前の電子機器利用はほどほどに
 寝る前の電子機器の使用についてスリープ・ジャンキー誌は、スマホだけでなくテレビなども含め極力避けるよう勧めている。テレビやスマホを観ている時間はリラックス感を得やすいが、前述のようにブルーライトがメラトニンの分泌を妨害することで、概日リズムが狂ってしまいやすくなる。また、血糖値が上昇したり、抗肥満ホルモンのレプチンが抑制されることも起こりうる。遅くとも寝る30分前には電子機器と距離を置き、読書や深呼吸などでリラックスムードへ誘うことが快眠の秘訣だという。

 適度なスマホ利用を心がけることで、睡眠の質はぐっと向上するかもしれない。

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Text by 青葉やまと