眠れぬ夜にも効果 不安を鎮める「4-7-8呼吸法」とは?

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どんな人生でも幸せな瞬間だけでなく、不安や怒りなどに見舞われる日もあるものだ。心の平静を保つのは難しいことだが、わずか数分で動揺をかなり抑えることができるテクニックが存在する。4-7-8呼吸法と呼ばれる技をマスターすると、短時間で落ち着きを取り戻すことができるという。

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◆呼吸のリズムを4対7対8に
4-7-8呼吸法の名は、呼吸のリズムを4対7対8の割合に調整することに由来する。座る場所さえあれば隙間時間にも試すことができる、シンプルな呼吸法だ。すぐに取り組めてイライラに効くとして、海外の医療・健康情報サイトで多く紹介されている。

方法はシンプルだ。まずは椅子に腰掛けるか横になり、背筋を伸ばす。舌の先を前歯の内側の歯茎に当て、このポジションを保つようにする。続いては呼吸だ。初めの「4」にあたる段階では、口を閉じ、4つ数えながら鼻から息を吸う。次の「7」の段階で、7つ数えるあいだ息を止めておく。最後の「8」の段階で、8つ数えながら息を吐く。口先をすぼめ、風圧で頬がふくらむくらいの圧力を意識しよう。「フー」という風切音が出れば良好だ。

このサイクルを4回繰り返せば完了となる。余裕があればゆっくりめに動作を行い、より深い呼吸ができるとなおよい。各ステップは4秒・7秒・8秒など正確な秒数に合わせる必要はなく、同じペースで数を数え、4対7対8の時間配分になっていれば問題ない。長い時間息を止めにくい場合は、全体的に少し早めにカウントしても大丈夫だ。1日に2回ほど実行すると効果が上がりやすい。

◆不安を緩和し、高血圧と不眠への効果も期待
効果としては、不安や苛立ちを軽減するだけでなく、強い欲望をコントロールするうえでも有効だ。米医療情報誌の『メディカル・ニュース・トゥデイ(以下「MNT」)』によると、試した人々の声としては、やはり効果が実感できたという意見が多く聞かれるようだ。臨床試験の例は現段階では限られているものの、2011年の学術論文においては種々の呼吸法全般について、倦怠感、不安感、少年・青年期のぜん息、ストレス、高血圧、青年期男性の暴力行動、そして偏頭痛を、それぞれ改善する可能性が示されている。

また、寝つきを良くする効果もあるようだ。米健康情報誌の『ヘルス・ライン』は、呼吸に意識を集中することで心に落ち着きを取り戻すことができると述べている。特定のリズムを保とうとするなかで不安を忘れ、自然とリラックスした状態になり、入眠を妨げる不安要素を取り除いてくれるというしくみだ。

◆シンプルで続けやすい呼吸法
別名「リラックス呼吸法」とも呼ばれるこのテクニックは、特別な道具も必要なく、とても簡単に実行できることが特長だ。米アリゾナ大学統合医療センターの創設者でもあるアンドルー・ワイル医学博士は、自身のウェブサイトで本呼吸法を紹介し、「4-7-8呼吸法エクササイズは非常にシンプルで、時間もほとんど取らず、道具なしにどこでも行うことができる」と利点を挙げている。

長期間続けやすいこともメリットだ。MNT誌は、薬品に頼る精神安定療法が時間の経過とともに効きにくくなることがあるのに対し、本呼吸法はかえって熟達とともに効果が出やすくなっていくと紹介している。注意点としては、一時的に呼吸を止めるため、ふらつきを感じることがある。とくに慣れないうちは腰かけたり横たわったりという姿勢で行い、仮によろめいても転倒しないよう気をつけたい。

4-7-8呼吸法を生活に取り入れることで、穏やかで寝付きの良い日々を手に入れられるかもしれない。

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Text by 青葉やまと