中国人依存の高級ブランドに打撃 冷え込む中国経済、増える国内での購入

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 中国本土の深セン近隣の町からやってきた周吉慶氏は、「有名ブランドの商品は価格が高過ぎる。私はクリスマスセールが始まるまで待つ」と話した。

 ユーロモニターやベイン・アンド・カンパニーなどの予報担当者たちは、中国の顧客は今後10年以上にわたり、高級品業界の成長を支える主要な原動力となるだろうと語る。しかし、経済成長の冷え込み、米中間の貿易摩擦の激化、そして不動産や株式市場の低迷の真っ只中となった今年、購買者たちは弱気な姿勢を見せている。

「現在、消費者は高級品に金銭を投じることをそれほど楽しんでいるわけではない」とチャイナ・マーケット・リサーチ・グループのベン・キャベンダー氏は言った。

 債務の急増の鎮静化を狙って政府が銀行貸出に対する取り締まりを強化したところ、経済活動が失速した。この時、中国人の他の支出に比べると、トムフォードのスーツやジミー・チュウの靴への需要は一定の水準を持続していた。

Text by AP