1週間で140万部、オバマ夫人の回顧録 「トランプ氏許さない」と批判も

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◆「アドバイスを求められていない」発言でメラニア夫人が反論
 また、CNNの12日付報道によると、オバマ夫人はABCニュースの番組に出演し、メラニア・トランプ現大統領夫人がファーストレディーの経験についてミシェル夫人に助けを求めてきたかと尋ねられ、「求めてきていない」と答えた。オバマ夫人は事実を話したに過ぎないが、完璧なファーストレディーであったとも言われる聡明なミシェル夫人と比較され、ひっそりとして表に出ないことが多く、発言や行動を逐一批判されることの多いメラニア夫人は、その発言をネガティブな形で受け取ったらしい。

 同記事によるとメラニア夫人の広報官は、「トランプ夫人は強く自立した女性であり、ファーストレディーとしての役割を自分のやり方で進めている」「アドバイスが必要な際は、ホワイトハウス内にいる自分自身のプロフェッショナルなチームに尋ねている」と述べ、メラニア夫人がミシェル夫人の助けを必要としていないとほのめかした。

 トランプ夫妻とオバマ夫妻の間の溝は今も深いようだが、ミシェル夫人の著書はトランプ氏に対する批判についてだけではもちろんない。貧しいが愛のある家庭で生まれ育ち、アイビーリーグのハーバード大学院を卒業して弁護士、そしてファーストレディーになるまでの軌跡や、夫であるオバマ前大統領との出会い、恋愛・結婚、流産・不妊治療を経た妊娠と出産、育児などさまざまな話題がミシェル夫人らしいポジティブな視点から書かれている。

 ミシェル夫人を身近に感じ、また直接激励を受けた気分になれること請け合いの回顧録が、日本でもベストセラーになることは間違いなさそうだ。

Text by 川島 実佳