世界一売れている「平凡なクルマ」 トヨタ カローラが愛され続ける理由とは?

◆意図された「平凡」
 海外でも圧倒的な支持を得ているトヨタ カローラだが、弱点がないわけではない。ふだん使いに必要十分な性能を備える大衆車だが、これといって突き抜けた特色を放つポイントがなく、平凡で没個性的な一台と見る向きもあることは確かだ。しかしこの凡庸さは、グローバルなマーケットを攻めるトヨタにとって、むしろ強力な武器として機能している。

 英ガーディアン紙(2019年6月30日)は、カローラが150ヶ国以上で販売される「真にグローバルなプロダクト」であると述べる反面、「最も面白みがなく退屈なクルマのひとつ」だとも指摘している。ただしその凡庸さは意図されたものであり、世界のどのマーケットでも角が立つことのないようデザイナーが配慮した結果なのだという。同紙は「特筆すべきほど、特筆すべきことのないクルマ」だからこそ、多くの市場に受け入れられているのだと見ている。

 基本に忠実な作りのカローラは、最初に乗りたい一台としても最適だ。あるユーザーはカー・バズ誌にコメントを寄せ、単純な移動手段としてシンプルで信頼が置けると語っている。自動車の愛好家向けではないものの、トヨタの主力コンパクトカーであるヤリスよりも、むしろカローラの方がエントリー向けだとする意見もあるようだ。

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Text by 青葉やまと

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