「シュール」「人間不信から救われた!」訪日NZ首相のためキウイが悲しげに踊る? 海外で話題に

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◆キウイのおかげで明るい気分に
 ユーモラスアな演出に、ネットは大いに沸いた。一件を報じたワシントン・ポスト紙(4月21日)の記事に対し、ある読者は「人間不信になりそうだったけれど……ジャシンダ(アーダーン首相)にダンスを披露するキウイたちのおかげで立ち直れた!」と反応した。

 あるユーザーは動画にリプライし、「日本のビジネス・プレゼンテーションのあり方が大好きだ。キウイ輸入に関する市場ポテンシャルをパワーポイントで説明し、後ろではマスコットが悲しげに揺れている」とコメントした。別のユーザーは、「軍(自衛隊)でさえそんな感じ」と述べている。これをきっかけに、自衛隊公式の記念撮影にダルマのマスコットが混じったり、IKEA渋谷のオープン初日にサメの着ぐるみが名刺を配ったりなど、話題は日本のゆるキャラ文化にも広く及んだ。

◆書道に挑戦
 アーダーン首相はダンスの鑑賞後、同式典にて書道に挑戦している。半紙にしたためられた「キウイ」は、ウの字が若干個性的だ。ニュース・ハブ誌によると首相は「キウイフルーツとは読めない気がする……」と自ら筆を取り直し、入魂の2度目は「かろうじて上達した」と成果を語った。

 ちなみに動画のリプライでは、キウイの呼び方の違いについての議論も目立った。日本では単に「キウイ」と呼ぶが、ニュージーランドの人々にとっては奇妙に思えるようだ。現地でキウイといえばニュージーランド人または固有種の飛べない鳥を意味するため、果物の方は必ず「キウイ・フルーツ」と呼ぶという。

 荒城の月に揺れるキウイブラザーズのイベントは、楽曲やゆるキャラ、そして「キウイ」の呼び名など、文化への理解を深めるきっかけにもなったようだ。

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Text by 青葉やまと