ミミズが生ごみを堆肥に お洒落コンポスト、オーストリア発エコビジネス

(c)wurmkiste.at

 オーストリアのヴィッツェネダー兄弟が考えた椅子型ミミズコンポスト「ヴルムキステ(Wurmkiste)」が、ヨーロッパで販売されていて好評だ。生きたミミズ数百匹をクッションの蓋つきの木箱の中で飼い、家庭で出た生ごみを与えると、ミミズがそれを食べて堆肥に変える。堆肥は家庭菜園などで使える。狭い家でも置くことができ、手入れは簡単で臭わない。「エコはお洒落に」という時代の流れに沿って、室内に置いてもいいなと思わせるデザインだ。

◆生ごみがミミズによって堆肥化
 ミミズコンポストの仕組みは一般に知られていて自分なりに箱を手作りして実践することもできるし、ヴィッツェネダー兄弟のワームシステムズ社などの企業の商品を利用することもできる。植木鉢やプランターを販売するチェコのプラステア社は、著名インテリアデザイナーに依頼して作ったミミズコンポスト「ウルバライブ(Urbalive)」を販売しているが、手がけているメーカーは少数だ。

 ワームシステムズ社のミミズコンポストの良い点は、土と栄養素を混ぜた適切なミミズを木箱と一緒に注文できる点と、椅子として使える点だ。同社のサイトの内容は充実しており、小さいハエが侵入した際の対処法など困ったことがあれば参照できるし、直接問い合わせることもできる。

 ミミズは1袋500匹または1000匹から選べ、通気性のある袋に入って届く。木箱は大人1人が座れる大きさ(長さ45cm、幅35cm、高さ52cm、重量14㎏)で、小さい車輪つきで楽に移動できる。木はオーストリア産の針葉樹だ。クッションは茶色か森の動物の柄から選べ(各285ユーロ)、クッションなし(275ユーロ)もある。乾燥した場所に置けば15年は使え、湿った場所だと7年ほどが寿命だという。自分で組み立ててみたい人のために、すべての部品が入ったセルフキット(クッションありは各209ユーロ、クッションなしは170ユーロ)も販売している。

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 この椅子型には、ミミズ500匹が適している。木箱の中でミミズが快適に過ごせるためで、1000匹はもっと大きい容器向けだ。生ごみは1日1回ずつ、または3日に1回多めに与える。野菜や果物のくず、卵の殻、茶殻(ティーバッグも可)、コーヒーのかすなどが適している。全体量の4分の1は、細かくした段ボールや新聞紙にして、ミミズが紙の繊維を摂取できるようにする。土壌のpH(酸性・アルカリ性の程度を表す)を最適に保つため、木箱についてくるミネラル剤を3週間に1回振りかけることが必要だ。

Text by Satomi Iwasawa

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