反響呼んだ復活スープラ 「今年のベスト」として振り返る米誌

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 トヨタ自動車が米LAモーターショーにて展示した新型GRスープラは、BMW製のパワートレインを中核とした高級感あふれる一台だ。スムーズな乗り心地に心酔するだけでなく、高級車に見飽きたはずのロスの人々にも人気の一台となることだろうと現地の前評判は高い。

♦︎「純粋な喜び」を約束する一台
 ロサンゼルス市街で注目を浴びるモデルになるだろうと述べるのは、米男性誌のエスクァイア(12月3日)だ。もともとロサンゼルは高級車で溢れかえっており、フェラーリやポルシェなどを乗り回してもそれほど人目を引くことはない。しかし高級感と親しみやすさを兼ね備えたGRスープラで登場すれば、「スープラだ!」とすぐに注目を浴びることになる、と記事は述べている。街行く人々がスープラを背後に自撮りするために寄ってきて、きっとハイタッチを交わすことになるだろう、とオーバーなシナリオを綴り注目度を強調している。

 さらに同誌は、スープラは「四輪のタイヤの上に立つ、ピュアな喜び」だと表現し、所有することへの満足度に太鼓判を押している。「ワイドで俊敏性に優れたスタンスは素っ気なくも見えるが、曲がりくねった道を高速で駆け抜けたり、あるいは単純に街乗りに出たりするだけでも、きっと満面の笑みになることだろう」と評価は高い。「途方もない感動を比較的安価なプライスで届ける」とも記事は述べており、5万945ドル(約554万円)からという価格設定にも納得した様子だ。同誌はGRスープラを同誌のカー・オブ・ザ・イヤーに選出した。

 米カー&ドライバー誌(11月21日)は、乗用車とトラックから選ぶ今販売されているベストな10台の一つに新型スープラを選出している。「この(新型の)スープラは素晴らしいスポーツカーであるだけでなく、コストパフォーマンスもずば抜けている」と述べ、確かな価値を称賛する。続けて「トヨタよ、おめでとう。スープラの名にふさわしい車を復活させることに成功したね」とも褒め称える。同誌が注目するのは、ドライバーの操作に対して十分なフィードバックを返すという特性だ。ダイレクトで正確なステアリングや、タイヤが路面を確実にグリップし、その感覚が直に感じられる点など、走る喜びを最大限に高める仕様となっている。

Text by 青葉やまと