北京五輪、ウイグル過激派は再び姿を現すのか

Mark Schiefelbein / AP Photo

 東京オリンピック(五輪)が終わった。五輪を取り巻く世界の注目はこれで北京へと移る。北京五輪へのカウントダウンが本格的に始まるということだ。習政権は北京五輪の成功を最重要事項に位置づけているが、それに対する課題も鮮明になりつつある。その課題とは、米国を中心とする欧米と中国の対立と、ウイグルをめぐる状況だ。

◆米国を中心とする欧米諸国と中国の対立
 今年のバイデン政権の発足、米欧関係の大幅改善、そしてウイグル人権問題をめぐる動向で、米国を中心とする欧米諸国と中国の対立はかつてないほど激しくなっている。米下院議長は5月、香港国家安全維持法やウイグル人権問題などを理由に、北京五輪の開会式や閉会式の際、各国に選手団以外の首脳や政府関係者の参加を見合わせる外交的なボイコットを行うよう呼びかけた。

 また、EUの欧州議会は7月、中国が新疆ウイグル自治区での人権侵害や香港での非民主化政策を止めない限り、習政権からの開会式招待などを辞退するよう加盟国に求める決議を採択した。選手派遣の停止は現実的に考えられにくいが、外交的なボイコットは十分にありうる。

Text by 和田大樹