核ミサイル開発続ける北朝鮮、米大統領選をどう見るのか?

Evan Vucci, Korea Summit Press Pool via AP

 トランプ大統領の新型コロナ感染が発覚した。大統領選まですでに1ヶ月を切るなか、これがどう本番に影響を与えるかが注目される。現在もバイデン候補が支持率でリードする展開が続いているが、トランプ大統領が3回も会った北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、現在の状況をどのように考えているのだろうか。

◆小延坪島付近で韓国人男性が北朝鮮当局に銃殺される
 現在、朝鮮半島では先行きが読めない情勢が続いている。9月22日、北朝鮮との国境近くにある韓国北西部の小延坪島付近で、不法漁業の取締りをしていた漁業関係の韓国人男性が海に飛び込み、北朝鮮方向へ泳いで向かっていたところ、北朝鮮側から銃撃され死亡する事件があった。延坪島では2010年11月にも北朝鮮から軍事的な砲撃があり、軍人2人と住民2人が犠牲となった。延坪島周辺の海域における境界線については、韓国と北朝鮮との間で主張が異なっており、日々緊張状態にある。

 北朝鮮の金正恩氏は同事件で「申し訳ない」と謝罪する書簡を韓国側に送ったが、その後、北朝鮮は自らの領海で射殺された同男性の遺体捜索を行う韓国に対し、領海に入らないよう警告するなど、依然として不透明な情勢が続いている。

Text by 和田大樹