米海軍、最新鋭潜水艦「サウスダコタ」就役 攻撃力、ステルス性など強化

U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 1st Class Steven Hoskins / Wikimedia Commons

 米海軍のバージニア級原子力攻撃潜水艦「サウスダコタ」(SSN-790)が今月2日、就役し、試運転の様子や最新設備の一端がYouTube動画などを通じて披露された。「サウスダコタ」は、「ブロックIII」(3世代目)」に属する17隻目のバージニア級で、敵に発見されにくいステルス性能および偵察能力、攻撃力の強化やコスト削減が図られた。同艦の配備は、潜水艦隊能力で追い上げてきている中国、ロシアへの強力な対抗策となる。

◆攻撃力強化とコスト削減を両立
「サウスダコタ」は、11番艦「ノースダコタ」から始まる「ブロックIII」(3世代目)のバージニア級の1隻で、2016年4月に起工、17年10月に進水した。全長377フィート(約115メートル)、全幅34フィート(約10メートル)、排水量7800トン。米海軍は、世界最大の70隻体制の潜水艦隊を擁し、弾道ミサイル潜水艦、攻撃潜水艦、巡航ミサイル潜水艦の3種類で構成されているが、バージニア級は攻撃潜水艦に分類される。

                                                                                                                 

 就役式は、2月2日にコネチカット州・グロートン造船所で行われた。機密保持のため、「サウスダコタ」の詳細な性能は不明だが、米海軍公式ブログ『Navy Live』によれば、「ブロックIII」では、調達費用削減と性能アップを両立させるため、船体のおよそ20%が再設計されたという。特に艦首部分の設計変更が顕著で、トマホーク巡航ミサイルを発射する12本の「VLS」(垂直発射システム)を、2本の大径の「VPTs」(バージニア・ペイロード・チューブ)に置き換えた。

 この新システム「VPTs」は、公開された動画でも、2本の丸いドアによってはっきりと示されている(ポピュラー・メカニクス誌)。この扉の中には、それぞれ1本ずつ「MACs」と呼ばれる弾筒が収納される。各「MACs」には、トマホークミサイルが6発ずつ入る。従来の1発ずつ独立した「VLS」に比べ、コスト削減が達成されたという。

Text by 内村 浩介