米海軍、最新鋭潜水艦「サウスダコタ」就役 攻撃力、ステルス性など強化

U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 1st Class Steven Hoskins / Wikimedia Commons

◆隠密行動可能な現代の「マルチミッション潜水艦」
 敵地での偵察・攻撃任務などを担当する攻撃潜水艦は、遠洋の深海から沿岸地域まで、幅広い範囲で活動することが求められる。さらに、『Navy Live』は、「サウスダコタ」を9つの能力を持つ「マルチミッション潜水艦」と表現。その9つの能力とは、「対潜水艦戦闘」「対水上艦戦闘」「特殊部隊の輸送」「対地攻撃戦闘」「特殊戦闘」「情報収集」「救助活動」「偵察」「機雷戦闘」の各能力だ。

 現代の攻撃潜水艦には、これらのミッションを敵地で発見されずに行う隠密性も求められる。海軍報道官によれば、「サウスダコタ」には、動力の静粛性やステルス性を高める塗装など、隠密行動を可能にする「音響面の優位性」を高める対策が施されている。同時に、敵よりも遠くから相手を発見するため、艦首ソナーの改良などにより索敵能力の向上も図られている。

 特殊部隊の運搬も「サウスダコタ」に与えられた重要なミッションだ。魚雷室を開放することにより、フル装備の40名程度の海軍特殊部隊「ネイビーシールズ」の部隊を、秘密裏のうちに敵地に運ぶことができる。

Text by 内村 浩介