マリ軍事介入、フランスが直面している3つの課題

 20日、フランス政府高官は、イスラム過激派によるバマコ(マリの首都)への進撃が阻止されたと発表した。これを受け、コートジボワールの首脳会議に出席中のファビウス仏外務大臣は、アフリカ諸国がマリへの軍事介入の主導権を取るべきだと述べた。ファビウス外相は、西アフリカ諸国が早期にマリへ関与できるようにするために、その方策について議論したと述べるとともに、それらの軍隊がマリに展開されるようになるまでには、数週間かかるであろうと認めた。
 海外各紙は、マリ軍事介入においてフランスが直面している3つの課題について指摘した。

【士気の低いマリ軍】
 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、最近、イスラム過激派による攻撃を受けたマリ軍の兵士が逃亡したと報じている。同紙は、ヨーロッパからの派遣軍がマリ軍兵士の訓練に当たるとしている。これについては、ニューヨーク・タイムズ紙も、アフリカの軍隊には訓練が必要であると報じている。

【兵站の課題は解決できるか】
 フィナンシャル・タイムズ紙は、兵站(物資、施設、兵員の確保および輸送)の問題を取り上げている。それによると、アフリカ諸国には、軍事的反乱に対処できるだけの装備を欠いている国があり、マリに兵士を空輸することもままならない場合があるという。これについては、カナダが援助を申し出ているという。ニューヨーク・タイムズ紙も、カナダとヨーロッパが輸送を支援すると報じている。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、アフリカの多国籍軍による兵士が総計5,300人に達するというファビウス外相の談話を掲載しながらも、アフリカ多国籍軍がフランスの役割を引き継ぐことになる時期は依然として不透明であると報じている。これは、空路および陸路による輸送の遅れが響いているという。同紙は、その一因に、マリの面積を挙げている。日本の3.2倍という広大な土地にまたがって作戦を展開しなければならないからである。

【軍事費はどの国が負担するのか】
 フィナンシャル・タイムズ紙は、ドイツが20日に「責任を引き受ける」として財政支援を約束したと報じている。ニューヨーク・タイムズ紙は、軍事費について意見の相違があるとフランス高官が明らかにしたと報じている。それによると、同高官は、米国がアフリカの兵員輸送を快く引き受けながらも、その輸送費をフランスに請求するとしており、フランスで不興を買いそうだと述べたという。同紙の分析では、米国防総省が輸送の協力に前向きであるが、ホワイトハウスが消極的だという。この状況は、先日の記事(「フランス、マリのアルカイダ空爆 それでも苦戦の理由とは」)で掲載された、オバマ政権のテロ組織への姿勢と符牒する。

Text by NewSphere 編集部

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