広がるメタバース、環境分野でも注目 日産、仏スーパー、香港ホテルらも活用

日産自動車

 最近話題のメタバースはインターネット上に作られた仮想空間のことで、ユーザーがアバター(自分の分身となるキャラクター)を操作して、その仮想世界で活動できる。ほかのアバターとコミュニケーションを取れることが大きな魅力で、メタバースは仮想現実(VR)機器がなくても利用できて便利だ。

 メタバースの店舗で買い物をしたり、リモートワークをしている社員たちがメタバースのオフィスで会議したり、そのバーチャルオフィスに顧客を招いて商談もできる。学校で導入したり、社会課題の解決を目指すためにも使われている。メタバースは未来の生活を変えるとも言われており、世界のメタバース市場は、急激に拡大すると予測されている。日本国内でもメタバースは急速に成長しそうだ。最近の調査によると、2021年度の国内のメタバース市場規模は744億円だったが、2023年にはおよそ4.4倍伸びて3255億円まで拡大すると予想されている。

 さまざまな分野で活用できるメタバースは、環境の分野でも注目され始めている。環境系メタバースの興味深い事例を紹介しよう。

◆環境省のメタバース
 環境省は昨春、若い世代に向け、脱炭素社会の実現に向けた取り組み方についてメタバースで紹介した。この仮想空間は、東京都内で開催された恒例の人気ファッションフェスタ、東京ガールズコレクションに新登場した公式メタバース「バーチャルTGC」内に作られ、環境省の「COOL CHOICEブース」として無料公開された。ユーザーはアバターとなってブースを訪問するほか、ファッションショーなどのアトラクションも体験できた。

 環境省は12月に開催されたメタバース上の「バーチャルマーケット2022 Winter」にも参加した。2018年から始まったバーチャルマーケットは多数の企業やユーザーが出展し、誰でも商品を購入したりサービスを体験できる。いまでは世界中から100万人以上が来場するという。環境省は2030年の脱炭素型の一軒家をイメージしたモデルルームを展示した。

Text by 岩澤 里美