コロナ不活化、人体にも安全 進化する紫外線(UV-C)殺菌

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 強い殺菌効果を持つ紫外線UV-Cはこれまでもさまざまな分野で利用されてきた。そしていまパンデミックをきっかけに、UV-Cの活用の場はさらに広がろうとしている。

◆紫外線ランプで空港や駅の消毒が可能に?
 UV-Cとは、紫外線のうち200~280nm(ナノメートル)の波長をもつものを指し、微生物や薬剤耐性菌の破壊に効果的とされる。通常254nmのUV-Cが用いられるこの殺菌方法は、費用も高くなく、環境も破壊しないという利点を持っているが、ヒトの皮膚や目に有害であるため使用できる場所が限られてきた。

 そこで研究者らが目をつけたのが、254nmよりも短い波長の222nm殺菌ランプだ。今年3月には、神戸大学とウシオ電機の研究グループが、「高い殺菌力を持つ222nmの紫外線(UV-C)を反復照射しても、皮膚がんが発症しないことなどを世界で初めて実証」した(神戸大学)。

 6月にはコロンビア大学放射線研究センターがネイチャー誌に「エアロゾル感染テストにおいて222nmランプに曝露されたヒトコロナウイルスが不活性化」することを発表。

 イギリスのセント・アンドルーズ大学は、222nmのUV-Cランプを開発し、これは「有人の病院や公共施設(レストラン、駅、空港など)の消毒に用いることができるであろう」と「光皮膚科学、光免疫学、光医学」誌に発表した(フュチューラ・サンテ、6/6)。222nm殺菌ランプの実用化が進めば、新型コロナに限らず、さまざまな感染症の広がりにブレーキをかけられるかもしれない。

Text by 冠ゆき