コロナ不活化、人体にも安全 進化する紫外線(UV-C)殺菌

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◆使い捨てマスクを「使い捨て」でなくする発明
 一方、中米コスタリカでは、「新型コロナウイルスから身を守る保護具の不足に対処するため、使い捨てマスクを消毒する新しい装置を開発し承認試験を行っている」(20 minutes紙、7/28)。これは、コスタリカ工科大学の研究者らが民間企業と共同で開発したもので、UV-Cの作用とオゾンによるプラズマ作用を組み合わせた殺菌方法だ。同記事によれば、すでに国内のテストはクリアし、世界保健機関(WHO)認定の国際機関によるテスト待ちの段階となっている。「我々の知る限り、コスタリカは、この技術をN95マスクの消毒に使う唯一の国だ」(同上)と、工科大のアセンジョ教授は自負するが、それはまた、同国の資源不足をも意味する。実際、プロジェクトコーディネーターのビルチェス氏は、小国であるコスタリカが防護具を購入する困難に言及したうえで、「我々にできる最善策は、すでに持っているマスクを再利用のために消毒することだ」(同上)という認識を示した。とはいえ、殺菌技術完成のあかつきには、複数の国から問い合わせがくるのではないだろうか。

 まさに必要は発明の母。パンデミックという不安と苦難の時期にあっても、常に数歩先を見て行動する専門家らの姿勢にエールを送りたい。

Text by 冠ゆき