ファーウェイ排除、欧州でも拡大 政府・通信大手が禁止、検討へ

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♦︎双方に痛手
 ファーウェイへの打撃は大きい。「ヨーロッパにおける禁止は、金銭面でのファーウェイの重圧を著しく増加させる可能性がある」とAP通信は予測している。さらに、装置の交換を迫られるヨーロッパ諸国にも数百億ドル規模のコスト負担が発生する見込みだ。次世代の「5G(第5世代)ネットワーク」のインフラ整備が進むなか水を差された格好となった。より高速で省電力の5Gは、自動運転車から工場のオートメーションまで、IoT(モノのインターネット)を支えてゆく重要な基盤だ。

 欧州ボーダフォンとの関係を担当していたファーウェイのビンセント・ペン氏は、フィナンシャル・タイムズ紙のインタビューのなかで、ファーウェイの排除は政府や企業の利益にならないと警告している。例えばアメリカ市場では、同社製品の利用禁止を受け、ライバルのアメリカ企業・クアルコム社が利益を得ると考えられる。しかし、同社は複数のアジア企業から部品を調達しているため、アメリカの利益にはならない。そればかりか、一社に依存することでコストとリスクが増大する大惨事を招く、というのが氏の主張だ。ヨーロッパ市場からの締め出しでも、他のベンダー(供給会社)との競争関係が崩れる可能性は考えられる。

 また、ブルームバーグは、ときとしてファーウェイ製品は他社製品よりも高性能であると述べている。コストと性能の面で、欧州の政府と企業は多大な犠牲を強いられることになる。

                                                                                                                 

♦︎ファーウェイは否定
 企業が中国共産党の支配下にあり他国の盗聴を試みているという噂について、ファーウェイはその事実を否定している。AP通信によると、同社は5Gネットワークをめぐるセキュリティの懸念自体は認識しており、ドイツ・テレコムの調査に協力していきたいとの立場を示している。ドイツ当局は以前、同社製品によって実際にセキュリティ事故が起きた事実はないと述べており、同社はこの発言を引用して安全性を訴えている。

 さらにフィナンシャル・タイムズ紙によると、同社製品とそれらに使用されるプログラムは、イギリスにある工場で英情報関係職員が検査を行っている。しかし一方で、5Gの通信インフラが世界中に導入されるに従い、同社への依存過多への危機感が強まっているとも同紙は指摘する。

 中国政府がバックドアに関与しているという確定的な情報は現段階で出ていないものの、欧州諸国は安全性の追求に舵を切ったようだ。

Text by 青葉やまと

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