ジョギングしながらごみ拾い、北欧発「プロギング」のすすめ 深刻なたばこの吸い殻の害

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「脱プラスチック」が叫ばれて久しい。ペットボトルやストローが注目されているが、意外と気づかれていないのが、たばこのフィルターだ。たばこのフィルターはプラスチック製であるうえに、たばこの毒性が植物の成長を阻害するため、ポイ捨てされた吸い殻は環境に深刻な影響を及ぼす。そこで、こうしたごみを少しでも環境から減らす手助けとなるべく、北欧発の「プロギング」で、健康になりながら地球にやさしい活動はいかがだろうか?

◆プロギングって何?
「プロギング」とは、「ごみ拾いをしながらするランニング」のことだ。スウェーデンのエリック・アールストローム氏が始めたムーブメントで、スウェーデン語で「拾い上げる」を意味する「plocka upp」と「ランニング」を合わせた言葉だという。国際連合環境計画によるアールストローム氏のインタビュー記事によると、きっかけは、スウェーデンの小さな町から首都のストックホルムへ引っ越したことだった。自転車での通勤時にごみの多さにイライラしてしまい、同氏は自転車を止めてごみを拾い上げるようになった。小さな場所でもきれいにできたことで気分がよくなり、それが習慣になっていったという。

                                                                                                                 

 アールストローム氏はそこで、ランニング中もごみ拾いをするようになった。仲間は徐々に増えていき、2016年にはスウェーデンで初めて、公式のプロギング・イベントが行われたという。その後、この流れは自然と世界へ広がっていった。現在は日本でも、都内を中心に少しずつではあるがプロギングのイベントが行われている。

 プロギングをするには何が必要で、どうすればいいのだろうか? 普段ランニングをしている人なら非常に簡単だ。いつものウェアに「軍手」と「ごみ袋」をプラスすれば準備完了。できれば複数の仲間と一緒に走り、「燃えるごみ」「燃えないごみ」「瓶・缶」の袋を用意して、それぞれがどれかを持つように「担当制」にすると、一人で複数の袋を持って走らずに済む。また、プロギングの際に足腰を鍛えたい人は、ごみを拾う際に「ランジ」をすることで、いつものランニングに負荷をかけることもできる。

 筆者は隅田川でプロギングをやったことがある。普段はそこまでごみを気にしてランニングしていなかったが、実際にプロギングをすると実にたくさんのごみを拾うことができてしまい驚いた。そのなかでも多かったのが、やはりたばこの吸い殻だ。たばこの吸い殻は、世界でもっともまん延しているごみと言われている。

Text by 松丸 さとみ