感染対策うまくいっているのに、なぜ安倍政権の評価は低いのか?

出典:首相官邸ホームページ

 日本の新型コロナウイルス感染は、拡大に一定の歯止めがかかったと見られる。政府は39県の緊急事態宣言の解除を決定し、その他の地域での早期の解除も視野に入ってきた。驚くべき成功を収めている安倍政権だが、世論調査では首相や政府の支持率は他国と比べかなり低くなっており、不思議な現象と見られている。

◆対策成功、でも支持率に反映せず
 PCR検査の数を絞り、ロックダウンもせず国民の自粛に頼る日本のコロナ対策は、「2週間前のニューヨーク」「五輪やりたさの事実隠蔽」などと海外から揶揄されてきた。ところが蓋を開けてみれば、5月17日時点の死者数はニューヨーク州の約30分の1の744人に留まっている。ブルームバーグによれば、海外で問題となった超過死亡(予想される死亡者数と比較した、死亡者の増加分。今年の場合は、新型コロナの死亡者による増加の可能性が疑われる)の急増も1~3月の時点では東京では見られず、隠れた死者も少なそうだ。医療崩壊も防げており、現時点で日本の対策は成功している。

 新型コロナウイルスの感染拡大後、各国ではリーダーの指導力が支持率に大きく反映する形となった。エコノミスト誌(5月9日版)では、死者数が増え、ロックダウンなどの強硬な措置が取られたイギリス、フランス、アメリカでさえ、軒並み支持率は上がったとされた。ところが安倍首相の支持率はマイナス28%となり、ブラジルのボルソナロ大統領の次に支持率を下げた。

Text by 山川 真智子

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