香港政府、民主化運動家に議会選挙の出馬禁止判断を下す

Voice of America / Wikimedia Commons

 香港政府は先月27日、香港立法会補欠選挙へ出馬した民主派政党「香港衆志」のメンバー、周庭(アグネス・チョウ)氏の立候補を無効とした。周氏は民主化を求める雨傘運動の指導者であり、今回の判断には北京政府の圧力があったと見られる。

 香港フリー・プレス紙によると、周氏が「香港市民による自己決定権」を支持したことが出馬取消しにつながったという。この「自己決定」には中華人民共和国からの独立も含まれうるとして、選挙管理委員会は同氏の立候補を選挙法違反とした。「自己決定、あるいは独立の選択肢を含む国民投票による香港特別行政区の制度改革は、基本法(香港の最高法規)が規定する香港特別行政区の憲法的また法律的な地位に矛盾するもので、また中華人民共和国の香港に関する確立された基本的な政策にも反します」と政府は発表した。

 周氏の所属する政党「香港衆志」は声明で今回の判断を「違法で事実無根」であると非難。過去の選挙で同政党の羅冠聡(ネイサン・ロー)氏が出馬していることからも、今回の出馬無効化は恣意的なものであると主張している。また周氏自身も無効化に対し「法の支配でも法治でもない、ただの北京政府による統治だ」と述べた。周氏は明示的な独立支持の発言をしておらず、自己決定に関しても彼女のスピーチではなく政党のマニフェストに含まれていたものとされている。

                                                                                                                 

 多くの野党議員や法律専門家からの批判が高まる中、行政長官の林鄭月娥(キャリー・ラム)氏は今回の判断について「規則に基づいて行った」と主張したとサウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙は報道している。林鄭氏は「『香港独立』や『自己決定』、選択肢としての独立や自治のいかなる示唆は、基本法の規定に沿っておらず、「一国二制度」という重要な理念から逸脱している」と発言した。

Text by Masaru Urano

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