フランス人はなぜウレタンマスクをしないのか?

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◆性能表記におおらかな日本、マスクをどう選ぶ?
 では、ありとあらゆる素材のマスクが性能表記なしで売られている、おおらかな日本では、どのようにマスクを選ぶべきなのか?

 まず簡単にチェックできるのが、「全国マスク工業会」マークだ。同会加盟企業の製品には、マスクをかたどったロゴの上にJHPIA、下に全国マスク工業会会員と記したマークが描かれており、表記の信頼度を保証する一つの目安となる。

 次に注目したいのは、花粉、BFE、VFE、PFE効率の表記だ。たとえ全国マスク工業会に加盟していても、花粉対策用としか書かれていなければ、ウイルス対策には適さない。

 また、たとえ不織布マスクであっても、全国マスク工業会ロゴのないものは、不具合のある可能性もある。逆にロゴはなくとも、性能試験機関と効率を明記しているマスクもある。ユニクロの布マスクなどがそうで、BFE95%であるため、フランスでも使用する人が少なくない。

 なお、全国マスク工業会は、BFE、VFE、PFE効率は、99%までの表記と決めている。時に99.9%などの表記を見かけることがあるが、根拠のある数値かどうか疑ってかかったほうがよいだろう。

 フランスと異なりがんじがらめの規則も罰則もない日本。その分、消費者は自己啓蒙に励み見極める目を磨いておきたいものだ。

次は マスクの素材と機能をおさらい 独が高性能マスク着用義務化




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Text by 冠ゆき