研究で明らかになる「ワーカホリック(仕事中毒)」の負の側面

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 アルコールやたばこなど、依存症や中毒などが健康を害することはよく知られているが、ワーカホリック(仕事中毒)が、同等の悪影響をもたらすことが研究で判明した。肉体的、精神的な不調の原因となり、場合によっては死をもたらす可能性もあるとされている。

◆過剰な働きぶりはかつて褒められたが……
 ワーカホリズムとは、健康、人間関係、余暇活動など、生活のほかの要素を犠牲にしてまで、過度に仕事に打ち込む行動パターンだ。自分の職務に対する強い倫理観や献身は称賛に値する資質だが、正常もしくは必要とされる程度を超えて、過剰で脅迫的な関心を仕事に対して抱くのがワーカホリズムの特徴だとインタレスティング・エンジニアリング誌は述べる。

 心理学者のマリア・J・セラーノ・フェルナンデス氏は、ワーカホリックを「社会的発展、家族、余暇に負の影響をもたらすほど過剰な時間を仕事に費やす人」と定義している。要求される以上の自己期待を持ち、必要以上に仕事にエネルギーを注ぎ、仕事をしていない時でも仕事について考えてしまう思考様式を持つ人が該当するとしている。(心理学専門誌サイコロジー・トゥデイ

Text by 山川 真智子