いじめ対策に本腰を入れるフランス 加害者に厳罰、サポート強化

Rawpixel.com / Shutterstock.com

 9月の新学年度開始にあたり、フランスのボルヌ首相はいじめ対策を国の絶対優先課題と捉え、その対策に一層の力を入れている。フランスにおけるいじめの実態、またその対策とは?

◆いじめはハラスメント
 まず、フランス語では、いじめは「スクール・ハラスメント」と呼ばれる。セクシャル・ハラスメントやパワー・ハラスメントと同様、ハラスメントの一種と捉えられている。

 フランス国民教育省によれば、2022年にスクール・ハラスメントの被害を受けた生徒は10%に上る。特にSNS上での増加が著しく、インターネットを用いる青少年の40%が定期的にサイバー・ハラスメントを受けている。自殺者も少なくなく、自殺は15~24歳の若者の死因の16%を占める。

 今年は夏休み前の6月にも13歳の女子中学生が自殺し、これに危機感を覚えたボルヌ首相は、内務大臣、法務大臣、保健大臣、フランスデジタル担当長官に対し、国民教育大臣との連携を求めた。

◆防止・探知・制裁の3本柱
 その成果となる新たな対策は、夏休み明けの9月27日に発表された。防止・探知・制裁という3つの側面からなるハラスメント対策の、それぞれの側面をより強化する内容だ。

 スクール・ハラスメント防止のため、教師や両親、警察官、判事を対象にスクール・ハラスメント問題の周知キャンペーンを行い、必要な際には学校の指導者をサポートできる専門家チームを設置する予定だ。

Text by 冠ゆき