韓国が震撼する「MZ世代」の通り魔事件 世代が抱える閉塞感とは

韓国・城南市の地下鉄駅近くで現場を封鎖する警察官(8月3日)|Ahn Young-joon / AP Photo

◆目立つMZ世代の犯行とネット社会の弊害
 そして、相次いでいる犯罪の多くが「MZ世代」と呼ばれる若者による犯行であることにも世間の関心が集まっている。

 「MZ世代」とは韓国で20代~30代前半の若者を指し、その特徴として「幼少期からネットに慣れ親しんでいる」、「個人主義で物質至上主義」といった点が挙げられる。

 また、SNSをフル活用して最新のトレンドを追い、消費意欲も旺盛で経済に影響を与える存在であるとされている。前政権の反日政策のもと、日本との関係は一時、史上最悪とまで言われたが、現在ではすっかり回復し、日本ブームに沸いている。その背景には、現政権の日韓関係を重視した外交姿勢もさることながら、アニメや漫画、音楽、グルメ、旅行など日本に関する情報を積極的に発信して広めているこの世代の影響があると言っても過言ではない。

 この世代が社会への影響力を持つとされる反面、物質的には恵まれながらも閉塞感が強いとも言われている。

 SNSなどネットへの依存が大きいあまりにルッキズムやハイスペックといった価値観に常に触れている。この世代は「個人主義」と言われながらも、実は絶えず周囲との比較や視線によってプレッシャーにさらされているのだ。ネット社会は便利である反面、若者たちの「生きにくさ」にもつながっているのだろう。

 そして、こうした問題は韓国にとどまらず、日本、さらには欧米の若者たちにも言えることではないかと感じる。

在外ジャーナリスト協会会員 〇〇取材
※本記事は在外ジャーナリスト協会の協力により作成しています。

Text by 原 美和子