エアビー通じた「寄付」も 世界がさまざまな形でウクライナ支援

ウクライナに送る医薬品を箱に詰める米市民(3月2日)|Steven Senne / AP Photo

◆難民の移動を援助
 ハード面の支援も見られる。ハンガリーの格安航空会社(LCC)ウィズ・エアーは、ウクライナ難民10万人に無料の航空券を準備した。ウクライナと国境を接するポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニアにたどり着いた難民らの目的国までの移動を援助するものだ。そのため同社はこれらの隣国を出発する便を増やし、機材も大型のものに変更した。

◆ワインのネットオークション
 そのほか、フランスのパリ造幣局はウクライナへの連帯を絵柄にしたメダルを3月14日から発売し、その売り上げをウクライナ支援のため寄付することを決めている。

 またフランスワイン醸造界は、ボルドーに拠点を持つウクライナ友好協会に寄付する目的で、ワインのネットオークション開催を決めた。現在、主催者の拠点のシャトー・ドーザックには続々と全国からワインが集まっており、今月30日から6日間の予定で、オンラインオークションが行われる。集まった寄付金は医療用品の購入に充てられる予定だという。(20minutes紙、3/8)

◆日本からもできる多様な支援
 日本からも、ウクライナ大使館や赤十字、NGOなどを通してウクライナ支援が可能だ。民間企業も早い時期から動いており、たとえば、三木谷社長個人での10億円の寄付に加え、楽天グループはネットで支援金を募っている。ユニクロを展開するファーストリテイリングもお金に加え衣料の寄付を表明。ゾゾタウンを運営するZOZOはウクライナ人道支援チャリティーTシャツの予約販売を行っている。また初穂料を寄付に回す御朱印の授与を始めた神社もあるほか、各種ポイントやふるさと納税による寄付も可能となるなど、広い連帯を感じさせる。(TBSニュース、3/7)

 ネット社会もフルに活用した現代ならではの支援。ひとりでも多くの人の助けになることを願いたい。

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Text by 冠ゆき