ワクチン2回目、副反応が重くなる理由 体験して感じたこと

Jae C. Hong / AP Photo

◆2回目の副反応は「ごく普通の免疫反応」
 NBCのニュース番組「トゥデイ」(電子版)によると、注射跡の痛みや腫れなども含め、ワクチン接種者の83%が副反応を報告しているという。しかし記事によると、イェール大学の公衆衛生学の専門家は、筆者が経験したような副反応は「ごく普通の免疫反応」で、重篤な副反応についての報道は「裏付けに乏しい」「(副反応の)トレンドは統計学的に有効ではない」と述べている。

 また記事中のジョンズ・ホプキンス大学の伝染病学の専門家は、「1回目の(新型コロナ)ワクチン接種時には免疫細胞がワクチンのスパイクたんぱく質を認識する。そして、体が(ワクチンを)2回目に認識する際にはさらに多くの細胞が反応し、副反応が発生することになる」と述べている。

 どんなワクチンも危険性が皆無ということはないが、筆者に限って言えば、前述したような副反応はあったものの、接種を受けた後は外出時などの安心感が増した。また、アメリカではワクチン接種者が増えたことで経済再開がさらに進み、景気も改善してきている。それを踏まえると、個人的にも、また社会の一員としても、ワクチンを接種してよかったと感じる。

 日本ではまだワクチン接種時期の目処が立っていないという人がほとんどだと思うが、アメリカでは1月後半から4ヶ月間猛スピードでワクチン接種計画が進められてきており、今後は日本でも接種のスピードが加速する可能性が高い。ワクチン接種の順番が来たら、事前に体調を整え、接種後に副反応がある場合に備えてあらかじめ休みを取るか、可能ならば休日前に接種するのがおすすめだ。

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Text by 川島 実佳