国民は全土ロックダウンしてほしい コロナ第2波到来のスイス

政府による追加措置開始の翌日(10月30日)のチューリヒ市の様子|Satomi Iwasawa

◆「コロナアンケート」の結果、半数が再ロックダウンに賛成
 さて、スイスは周辺国のように、国全体の2度目のロックダウンを行うのだろうか。今後の感染状況を静観するしかないが、国民の気持ちが垣間見られる調査結果が発表になった。

 公共放送のスイス放送協会による第5回目の「コロナアンケート」は、10月23日から28日までの期間に実施。国内の15歳以上にオンラインで意見を募り、3万4872人から回答をまとめた(なお、調査は11月2日まで期間延長になり、追加で7553人の回答を得た)。

 感染者数を安定させるために連邦政府が短期ロックダウンを決定すべきか、という質問に対し、「賛成」「どちらかといえば賛成」と答えた人は49%、「反対」「どちらかといえば反対」は47%、残りの人は「わからない」で、賛成の人が多かった。また11月初めまでの期間延長分の結果は、賛成派が54%に増えた。

 コロナ禍への対応に関して連邦政府を信頼しているかどうかの質問では、非常に、またはとても信頼できると答えた割合は、春から夏に実施された第1~4回のアンケートを大きく下回った。過去4回では毎回60%以上だったが、今回は37%にとどまった(期間延長分の結果でさえ44%だった)。急激に信頼が低下した理由について調査担当者は、政府の措置に対してではなく、感染者数が急増したことで不安が大きくなったためだろうと分析している。

 難しい状況にあるが、個人的には再ロックダウンせずに収束してほしいと思っている。

Text by 岩澤 里美