WHOも利用か 国際機関で影響力を高める中国

Li Xueren / Xinhua via AP

◆中国は今後さらに国際機関で存在感を高めるか?
 国際機関には高い中立性と責任が求められ、法の支配や客観的裁量に基づいて各国の利害を調整し、国際社会の公益を追求しなければならない。南シナ海の九段線について、ハーグ仲裁裁判所は、無効だとする判決を下したが、中国はまったくそれを守っていない。また、尖閣諸島の領有権についても、国際司法裁判所で決着をつけることにもまったく動かない。

 国連は一国一票制が原則である。中国としては一帯一路の参加国などを中心に、各専門機関の事務局長選挙の際、チャイナマネーを駆使してできるだけ多くの票を集め、国連での存在感をさらに高めていくという戦略があるのだろうか。

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Text by 和田大樹