新型コロナで中国の空気に変化 二酸化炭素、汚染物質が激減

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◆例年とは違う ただし一時的
 通常中国では、春節のころに企業などがいっせいに休みに入るため、大気汚染は減るという。しかし、減少の度合いの大きさや持続性から、研究者たちは今回の減少は単に休暇や天気に関連したものではないと指摘する(CNN)。

 ウェザー・ネットワークも、今回は中国政府が国民の日常の活動を制限し、主要産業セクターの活動を15~40%減少させた結果だと述べる。しかし、ウイルスの抑え込みが完了すれば中国政府は埋め合わせのために生産強化を行うため、大気の改善はおそらく一時的なもので終わるだろうと専門家は見ている。

◆製造業回復はまだ先 感染広がれば他国の排出量変化も
 もっとも、長い休業が終わっても、なかなか製造業は元通りには回らないとウォール・ストリート・ジャーナル紙(WSJ)は述べる。広東省は、製造再開にあたり製造業者に厳しい安全要件を満たすよう求めているという。従業員が感染していないことを保証しなければならず、場合によっては14日間の隔離も必要となる。また、マスク、ゴーグル、手袋といった保護用具も与えなければならないが、全国的な品不足のなか確保は難しい。類似の措置を求める自治体はほかにもあるという。

 従業員が揃っても、サプライヤーや顧客が仕事を再開していないケースもある。サプライチェーンはマヒ状態で、再開が4月以降にずれ込むという企業もあるということだ。経済活動が元の軌道に戻るまでは、中国の青空も続くかもしれない。

 ウェザー・ネットワークは、新型コロナの影響は、ほかの主要工業国にも広がるだろうと述べる。ウイルスが広がるにつれ、中国同様、各国の温暖化ガス排出量に大きな変化が出る可能性もあると見ている。

Text by 山川 真智子