女性が睡眠トラブルを抱えやすい理由 改善するためのヒント

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必要な睡眠時間は個人によって異なるものだが、性別によっても傾向に違いがある。女性の場合は平均して、男性よりもわずかに長く眠る傾向があると言われている。女性は生活環境とホルモンの影響で眠りが浅くなりがちであり、それを補おうとして睡眠時間が延びるのだという。

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◆女性に多い睡眠トラブル
平均的な成人は、7〜9時間の睡眠をとるのが適切だと考えられている。米スリープ・ファウンデーション誌(21年1月22日)はそのうえで、「しかしながら研究によると、女性は男性よりもほんの少しだけ(正確に述べるなら、11分だけ)長く眠る傾向がある」と説明している。同誌はその理由のひとつとして、不眠症の存在を挙げている。あくまで平均的な傾向の話であるが、女性が不眠症になる割合は男性よりも40%ほど高いというデータがある。また、不安とうつ症状を抱える割合が男性平均の2倍になるとも言われている。これらの症状は寝付きの悪さにつながり、結果として長い睡眠時間が必要となっているようだ。

一方、米ウェブMD誌のデータによると、不眠症を患う人々の割合は、男性が5人に1人に対し、女性は4人に1人程度。ただし、女性の方が複数の症状を同時に抱えがちだという。不眠といっても複数あり、入眠に時間がかかる場合や、夜中に目が覚める場合などのパターンがある。男性がこのうち単体の症状を経験しがちなのに対し、女性は複数を同時に感じることが多いようだ。

◆生活パターンとホルモンに違いが
では、なぜ性別によって不眠の割合に違いがあるのだろうか。インディアン・エクスプレス紙は、社会的役割の違いを理由に挙げる。男女共同参画が進む一方で、現実的には女性が家庭内の仕事を担当しているというケースもまだ多い。子供など家族の世話をする都合上、夜中に起床する場面が少なくなく、このことが眠りの質を下げてしまうのだという。眠りが中断されることで睡眠の効果が損なわれ、トータルではより長い睡眠時間が必要となる。さらに同誌によると、日中に仮眠をとる割合が高いことも、夜間の眠りを浅くしているようだ。

生活パターンの違いのほかには、ホルモンの影響も大きい。ウェブMD誌は、月経前症候群(PMS)が睡眠不足につながる可能性があると説明している。なかでも生活への影響が大きい月経前不快気分障害(PMDD)は、とくに眠りを大きく損なうという。さらに、妊娠と更年期障害の存在も無視できない。女性ホルモンの一種であるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が変化し、眠りを阻害する要因となるためだ。

◆ぐっすり眠るためのヒント
ホルモンの影響で眠りの質が落ちている場合、いくつかの改善法がある。ウェブMD誌は、月経が始まる数日前に十分な運動をするよう勧めている。身体を適度に疲れさせることで、寝付きがよくなる可能性がある。オン・オフの切り替えも大切であり、運動の後は意識的にリラックスすることを心がけたい。妊娠中の場合はホルモンを意図的にコントロールすることは難しいが、妊婦用の抱き枕などを活用することでより快適に眠れる場合がある。更年期障害の場合は医師に相談してホルモン療法を試すか、エストロゲンと分子構造が近い大豆イソフラボンを積極的に摂ると良いという。

インディアン・エクスプレス紙は、寝不足から回復することの難しさを語っている。1時間分の睡眠が不足すると、回復には最低でも4日間かかることが研究で証明されているという。ホルモン由来の寝不足にも、一般的な睡眠不足の解消法が役立つかもしれない。規則正しい就寝・起床サイクルを心がけ、寝る数時間前からはアルコールとカフェインの摂取を避けるなど、基本的な安眠テクニックを試すと良いだろう。

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Text by 青葉やまと