研究:睡眠不足のときにコーヒーを飲んでも仕事のミスは減らない

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 一杯のコーヒーから始まる朝は至福の瞬間だ。健康的な人にとっては良い眠気覚ましになってくれるが、もしも長く続いている寝不足にカフェインで対抗しようとしているのなら、思ったほどの効果は引き出せないかもしれない。最新の研究により、睡眠不足からくるパフォーマンスの低下は、カフェインではほとんど回復できないことが明らかになった。

◆カフェインでパフォーマンスが回復するかを実験
 研究はミシガン州立大学が実施した。結果をまとめた論文がこのほど、米心理学会刊行の学術誌「ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・サイコロジー」に掲載されている。

 実験には275人が参加し、2種類の作業を行った。1つ目は、視覚上の変化に反応するという比較的簡単な課題だ。一方2つ目は、複雑な手順を誤りなく実施する難易度の高い課題となっている。実験者は無作為に2つのグループに分けられ、1組目は実験室で起きたまま一晩を過ごし、2組目は自宅に戻って睡眠を取ってから翌日また実験室に合流した。どちらのグループの参加者にも、200mgのカフェイン入りカプセル錠またはプラセボ(偽薬)が与えられた。

 初日と翌日に両タスクを実施してパフォーマンスの変化を調べたところ、睡眠不足のグループでは予期されたとおりパフォーマンスの低下が確認された。そのうえで、カフェインによってパフォーマンスの低下が防がれたかを比較したところ、視覚による簡単な課題では改善が見られた。しかし、複雑な課題での失敗率は、カフェインを摂取しなかった集団と比べて有意な変化は見られなかったという。

Text by 青葉やまと